ショート基板仕様最速のGeForceと対決
恒例の「3DMark」から性能比較を開始しよう。テストは“Fire Strike”および“Fire Strike Ultra”の2種類。特に4K相当の負荷をかける後者のスコアに注目したい。
R9 Nanoとカードサイズがほぼ同じGTX970の比較では、スコアーは確かにR9 Nanoの方が高い。SP数4096基を擁するFijiコアだけあって、Fire Strike UltraのスコアーはGTX980を上回っている。
ただ以前検証したFury XやFury無印の結果から考えると、スペックの割には性能が伸びていない印象を受ける。
続いては今話題の最新タイトル「METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN」(MGSV:TPP)を使用する。画質は全項目を最も重くなるよう設定し、解像度は1080p(1920×1080ドット)、および2160p(3840×2160ドット、以下同様)の2通りに設定した。テストは「Fraps」を使い、アフガニスタンのフィールドを移動した際のフレームレートを計測する。
MGSV:TPPで使われているFox Engineは元々軽量のエンジンであり、1080pならGTX960でもほぼ60fpsで遊べてしまう。そのため1080p環境ではどのGPUも同じ性能。一応ゲーム側で垂直同期はオフにしているが、フレームレートが61fps以上伸びることはなかった。
しかし2160pに負荷を上げると、GPUの力の差がハッキリと見えてくる。R9 NanoはGTX970に対し、2割弱~最大3割程度のアドバンテージを持っている。しかし3DMarkと異なるのは、GTX980はR9 Nanoのわずか上をいった、という点だ。β版ドライバーの熟成不足、あるいはMGSV:TPPの最適化がGeForce寄りである、といった要因が考えられる。
ただ原因がどちらにせよ、大きな基板を必要とするOC版GTX980で得られた描画性能が、Mini-ITXサイズのカードで実現された点については素直に驚嘆する。
→次のページヘ続く (重量級ゲームでのベンチマーク結果)
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