Apple Musicをいい音で楽しむ! iPhoneオーディオ強化術 第3回
Apple Musicがハイレゾ相当の音質に!? おすすめポタアンをピックアップ!
2015年08月19日 12時00分更新
2万円台と安価ながらも多機能さでは一番!
クリエイティブ「SoundBlaster E5」
一番手は「SoundBlaster E5」(実売価格2万3000円前後)。ポタアンも1万円台の身近な価格のモデルも増えてきているが、2万円台の価格の本機も十分に手頃な価格と言えるだろう。
最大192kHz/24bit(iOS機器との接続時は最大96kHz/24bit)に対応するUSB DAC機能を内蔵し、PCやiOS、Andorid端末などと組み合わせて使える。
D/Aコンバーターはシーラス・ロジックの「CS4398」を採用。ヘッドホン出力が2系統あり、2人で同時に音楽が楽しめるのもユニーク。ヘッドホンのインピーダンスなどに合わせて使い分けるゲイン切り替えはLow/Highの2段階だ。
接続端子は、iOS端末用のUSB A端子、PC用のmicroUSB(B)端子、アナログ/光デジタル兼用の音声入出力がある。
驚くのは、NFC対応のBluetooth機能を備える点。標準コーデックのSBCだけでなく、apt-XやAACにも対応している。AAC音源ならば再圧縮などをせずに無線伝送できるので、iPhoneと本機をワイヤレス接続で使えて、しかもBluetooth伝送でちょっと気になる音質劣化もあまり心配ないのでなかなか便利だ。
さらに、本体に内蔵マイクを3つ持っており、PC接続時はチャット用のマイクとして使える。ステレオミックス機能も備えており、事実上オーディオインターフェースとして使えてしまう。
この多機能をフルに活かすならばPCとの組み合わせということになるが、Bluetooth内蔵のポタアンというのは結構珍しいし、ポタアンとしての機能も十分。
高音質機能として、独自のオーディオ処理チップ「SB-Axx1」を搭載。高音質化機能として「SBX Pro Studio」テクノロジーが盛り込まれており、本体にあるボタンのオン/オフの切替が可能。
これは、映画や音楽、ゲームといったコンテンツ別の高音質技術などが数多く盛り込まれており、ロッシー圧縮音源の高音質化技術も含まれる。
SBXをオンにすると高域が華やかに!
では、いよいよその音質を試してみよう。プレーヤーは手持ちのiPod touchを使用し、自宅のWi-Fi環境と接続した状態でApple Musicを中心に聴いている。イヤフォンはシュアの「SE846」だ。
ジャズを聴くと、楽器の音色や演奏の表情の変化をきめ細かく描き、なかなか情報量の豊かな再生をする。細かな音の微妙な余韻もスムーズだし、逆に大音量でぐっと盛り上がる部分のダイナミックさもしっかりと出る。情報量重視でやや音像が細身の印象はあるが、きめ細かくレスポンスのいい再生音が楽しめる。
ポップスでは、リズム感の小気味よさ、ボーカルの声の表情の豊かさが印象的。ボーカルの声にもう少し厚みが欲しいとも感じるが、このあたりはAAC音源だからかもしれない。
高音質機能のSBXをオンにしてみると、やや高域が華やかになり軽いドンシャリ気味のバランスになる。不自然に派手になるほどではなく、聴きやすく楽しい音になる。高域の華やかさは好みもあるだろうが、ボーカルの声の厚みも不満のないレベルになるなど、物足りなさはずいぶんと解消される。
音質的な点でも価格的に水準以上の実力があると言えるし、Bluetooth対応などの多機能を考えるとかなりお買い得。iPhone用だけでなく、PCとの組み合わせもしたいという人ならばかなり有効に活用できるだろう。
(次ページに続く、「スリムなサイズがiPhoneにベストマッチ! スペックも最高レベルなOPPO Digital「HA-2」」)
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