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ユーザーコミュニティ「kintone Café」活動レポート 第2回

コミュニティ運営の苦労も赤裸々に

kintone×Bluemix対談、エバンジェリストがPaaSの可能性を語る!

2015年08月25日 09時00分更新

文● 川島弘之/TECH.ASCII.jp 写真●曽根田元

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定額制SIやアジャイルで変わる世界

――そうした横の広がりも踏まえて、それぞれのニーズには何か傾向はありますか?

斎藤:kintoneは、SaaSなどの有りモノでは物足りないということで選ばれています。その中で、あるところまで自分でやっても、この先できないという例が増えています。例えば、佐賀県の病院から相談を受けたのですが、それも「こんな機能がほしいけど自分たちでは作れないから何とかしてほしい」というものでした。ただ、札幌から出張するとそれだけで工数がかかるので、その時はSkypeで進めたのです。話を聞きながら1回作って、ちょっと手直しして、2回遠隔会議しただけで完了できました。

――それはまさに「納品のない受託開発」ですね。Bluemixではユーザーニーズの傾向はどうですか?

原田:プログラミングを再挑戦する人が増えている印象があります。IT部門もそうですが、何かしら新しいことをしなければという危機感があって、そんなときにPaaSが当てはまる。昨今、ハッカソンが活発なのも、それが背景ではないでしょうか。

 ただ、初心者がいきなりアプリを作るとなると大変なので、そこを支援したくて、協働でハッカソンをしたり、お客さま自身での運営をサポートしたり。私たちにはアジャイルの経験もあるので、チームの作り方から支援したりしています。

――「納品のない受託開発」や「アジャイル」という話が出ました。いずれもSIの世界にインパクトを与えるテーマだと思うのですが、今後PaaSのようなサービスでこの世界はどう変わっていくのでしょうか?

斎藤:例えば、私のように1人でアプリを作っている立場からすると、使う人と作る人が直(ちょく)なのがすごくいいですね。商売の基本です。仕様書ベースで作ると半年後に出来上がったものが使いづらいということがありますが、作りながら1週間に1回、お客さまに実際にモノを見せながら修正できる。そんな環境で商売ができるようになりました。そうやってできたのが、いわゆる「定額制」のSIサービスです。

――Bluemixとアジャイルの関係はいかがでしょうか?

原田:Bluemixはまさにアジャイルと相性がいいサービスです。作ってすぐにデプロイしたり、作業環境の複製も簡単にできたり。Bluemixをきっかけにアジャイルも普及できたらいいなと思いますね。

――アジャイルが進みそうで進まなかったのは、Bluemixのようなサービスがなかったから?

原田:それもあるし、あとは社内の問題じゃないですかね。アジャイルで赤字案件になったらどうする? 採算やリスクはどうする? という声がどうしても挙がってきます。

――社内の理解を得るには、やはり成功事例を増やしていくことでしょうか?

原田:そうですね。

今後の目標「PaaSでワクワク感を」

――今後、サービスやコミュニティをどう進化させたいですか?

斎藤:kintoneには「Excelのように当たり前に使ってほしい」という思いがずっとあります。なぜかというと、みんながハッピーになれるから。まずそういう存在にkintoneになってほしい。そうすれば、僕たちの仕事も増えるかな、なんて思います(笑)。

――そこを超えるためのハードルは何でしょうか?

斎藤:うーん、何でしょうね。サイボウズさんの宣伝費かな(笑)。サイボウズといえばやっぱりまだ「グループウェア」というイメージがある。サイボウズもエバンジェリストも、イメージを変える活動を地道にやっていく必要があります。

 コミュニティとしては、現在16の支部を47都道府県全体に広げたいですね。そう遠くないうちに実現できるんじゃないかなと思ってます。

――Bluemixでは今後の方針は?

原田:1つやりたいことがあって。JAWS-UG(AWS User Group-Japan)では、RFPのサンプルを提示して、チームでソリューションを提案するという勉強会をやっているんです。課題に対して実際の構成例を考えて、プレゼンして、顧客役の人が評価する。それがとても面白かったので、Bluemixでもできればいいなと。

 さらに今後は、よりテーマ性を作る必要があると思います。AWSのコミュニティではCLI専門支部、IoT専門支部、運用管理特化の別コミュニティなどテーマを絞って展開していて。Bluemixでもそうやって深いところまで掘り下げなければいけません。

 Bluemix自体が「デジタルイノベーションサービス」を謳っています。基幹システムの移行とかではなく、新しいビジネスやアプリを作りたいというユーザーが集まるサービスなので、Bluemixが流行るということは、日本の中でチャレンジする人が増えることだと考えられます。日本企業は安定志向で「守り」のイメージがありますが、Bluemixは新しいものを作ってグローバルに発信したい場合に、そのための機能がそろっているサービスなので、ぜひ「攻め」に利用してもらいたい。今後、日本発のイノベーションが増えていって、それを支援できる立場にいられたら、とても幸せだと思います。そのためにもPaaSとアジャイルを使いこなす人が増えてほしいので、まずは自分がその技術を完全にマスターして普及していきたいですね。

斎藤:いま思い出したのですが、kintoneを触って「これだ!」と思ったのは、自分が小中学生の頃はPCでBASICを学んで、みんな最初にプログラミングをしていた。現代はそんなことにPCを使う人も少ないですが、私はそれが楽しかったんですね。そのワクワクした感覚が、kintoneを触った時に久しぶりに蘇ったのです。若い人も自分たちでコンピューターで動くものを作って、構えなくても使えるということを感じてほしい。

原田:そうですよね。私が学生の頃はサーバーなんて買えませんでした。ところが、今の大学では講義でBluemixをハンズオンに使っていたりします。今の大学生はBluemixでアプリを作ったりしているんだなあと思うと、すごく羨ましい。そんな人たちが社会に入ってきたらまた新しい刺激になるし。

斎藤:就活でポートフォリオ(作品集)を持ってきたり、すでに実サービスを始めていたりしてね。

原田:そんな風に、PaaSでワクワクを創れたらいいですね。

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