驚くほどクリアー、レコードのイメージと違う!
西谷 それでは、カットしたての音を聴いてみましょう。
佐武 え~、楽しみ~!!!!
(レコードで再生された音を聴く)
佐武 パチパチ(拍手) ありがとうございました~!!! 私がイメージしていたレコードの音と違いました!
西谷 本当ですか?
佐武 レコードというと、音的にはザラザラしていて、ノイズもすごくて、古い渋い音が出るというイメージがあったんですが、全然そんなことないんですね! きれいでした。
西谷 カットしたてなので、ジリパチというノイズはほぼゼロなんです。レコードは塩化ビニールという素材でできています。ここで聴いたのはカットしたばかりの原盤なので、実際のレコード盤とは材質が異なります。ただ、1回目に聴くのと、100回目に聴くのでは、針も溝も消耗していきますから、ジリパチという音が出てくるようになる点は一緒です。
佐武 つまりレコードは聴いていけばいくほど、ノイズが出てくるってことなんですね? レコードといってイメージする音は、聴き込んだものだからということなんだ。
西谷 はい。レコードが再生される場所では、レトロな雰囲気を演出するという意図があったりするので、レコード自体も古いものが使われたりするので、こういったノイズも増えてくるんでしょうね。
佐武 音楽自体聞こえ方が変わってくるわけですね。相当楽しいのでは。毎日少しずつ音が変わっていくということですもんね。レコードを聞き込んでいる人は2枚買ったりもしてるんでしょうか?
西谷 いらっしゃると思いますね。たとえばこの曲は日本で作られた盤、こちらはアメリカで作られた盤、内容は同じ。でも材料やカッティングした国が違うと微妙に音の変化があるんです。これを楽しんでいるリスナーさんもいると思います。
佐武 (絞り出したような声で)ぅわぁ~~~、すっご~いコアーーーー。
西谷 かなりマニアックな楽しみ方ですけどね(笑)。それと音楽好きでありながら、オーディオ好きの方も多くいると思うんですね。
佐武 オーディオもスピーカーひとつで違ってきますからね。でも綺麗な点にはびっくりしました。
この連載の記事
-
Audio & Visual
第13回 佐武宇綺、エンジン音とバイオリンの意外な関係に驚く -
Audio & Visual
第12回 東京芸術劇場で荘厳なオルガンの雰囲気に圧倒される -
Audio & Visual
第11回 日本で唯一レコードを作れる工場、東洋化成で“いい音”を探す -
Audio & Visual
第10回 聴けば分かる、ハイレゾで聴く「サラウンド」の実力 -
Audio & Visual
第9回 ハイレゾ時代でも、狙う音は驚くほどアナログ時代と同じ -
Audio & Visual
第8回 「良い音という評価は複雑」 ソードアート・オンラインIIの岩浪音響監督 -
Audio & Visual
第7回 ハイレゾブームはジワジワやって来ている!! -
Audio & Visual
第6回 女子ウケするヘッドホンのポイントはココ! -
Audio & Visual
第5回 最高にいい音が聴ける無料空間「Studio A」の設備がヤバい -
Audio & Visual
第4回 うっきーの答えは完璧!? 聴き比べテストでわかる音源の差 -
Audio & Visual
第3回 イタリア製アンプ「Carot One」はマニアな音を楽しむ第一歩 - この連載の一覧へ