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今年も話題のスマホがたくさん発表! MWC 2015レポ第16回

KDDIがFirefox OSで目指すものは? Firefox OSを続けていきたい

2015年03月05日 10時00分更新

文● 末岡洋子 編集● ASCII.jp

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 国内の主要キャリアからは初となるFirefox OS搭載スマホ「FX0」が登場して2ヵ月。KDDIは今年の「Mobile World Congress 2015」でさらにコミットを深め、他国のオペレーターと協業して、折りたたみ型など新しいカテゴリーのFirefox OS端末の開発を進めることを発表した。

 Firefox OSを支持する理由はなにか? 今後どのような端末を計画しているのか? スペイン・バルセロナでKDDI執行役員 商品統括本部長の山本泰英氏に話を聞いた。

KDDI執行役員 商品統括本部長 山本泰英氏

Fx0ではほかのスマートフォンとは
違うものという印象をつけたかった

――Fx0のこれまでの状況について教えてください。当初ギーク向けと位置付けていらっしゃいましたが、実際はどのような層が購入しているのでしょうか?

山本氏(以下同) 画期的(な数)とはいえないが、ハッカソンのイベントなどを通じてさまざまな人にじわじわと広がっています。

 買っている方は、やはりギーク層が多いようです。待受画面が動くというのは新鮮で、そういうことをやってみたいという人にも理解しいただいています。まったく逆の例として、自分のお母さんに購入したという人もいます。

 ”やり方を知っていればなんでもできます”というものではないので、何も知らない、既存のスマートフォンユーザーではない人が初めて使っても親切な端末となっています。もちろん、多くはギークですが、このような例もあり、じわじわと広まっていると実感しています。

――Fx0は、Firefox OS端末としては初のハイエンド機種となります。Firefox OSは他の国ではエントリー向けでしたが、KDDIとしては最初からハイエンドを狙っていく考えだったのでしょうか? その理由は?

 最初からハイエンドを考えていました。Firefox OSは大事にしていかなければならないと思っていたので、最初に”悪いもの”という印象を持たれるのを避けたかった。

 裏話になりますが、(FX0のメーカーである)LGさんと最初に話したとき、LGの方々にFirefoxでなにをイメージするか一言で答えてもらったところ、「HTML5」「ウェブベースのOS」などという答えが返ってきました。

 Firefox OSってそういうものだから、それでハイエンドを作ろうと伝えました。また(最近のスマートフォンを)電源が入っていない状態でテーブルの上に並べて置くとどれも同じです。電源がオフ状態でもほかとは違うもののように見せようよ。たとえばスケルトンは?、というのが最初の会話でした。

――Firefox OSの魅力は?

 何も知らない人が試しに触ってみても違和感なく動くのがFirefox OSです。そういう意味で、他のスマートフォンとは違いますね。たとえばAndroidに慣れている人はFirefox OSには違和感があるかもしれない。

 ですが、Androidがわかっていて、かつAndroidに少し物足りなさを感じている人が触ると、”これだ!”と思っていただけるのではないか。そういう意味でも、全国のauショップでどんどん売れるという製品ではないと言えます。

 それから今回、(Firefox OSをベースにしたIoT端末を開発している)Monohmへの出資を発表しました。彼らもFirefox OSを使って非常に面白い端末を作っています。

MWC直前にKDDIはMonohm社への出資を発表している

――今回、Verizon Wireless、Telefonicaなどと提携して新しいFirefox OSスマートフォンを作ると発表されました。これについて教えてください。登場時期などは決まっているのでしょうか?

 Verizonは”ベーシックフォン”としており、多分100ドルを切るようなものを狙っているのではないでしょうか。

 Firefox OSはいろんな顔をもっています。Fx0のようなハイエンド端末もあるし、軽量で簡単に動くOSなのでセンサーOSとしても魅力的です。

 (KDDIがFirefox OSで)フィーチャーフォンを出すと決まったわけではないが、出してみたいというのが個人的な意見です。その意味で、Verizonなどとの取り組みでは、テンキーの使い方などで共通のものを作るかもしれない。

 フィーチャーフォンを持ち続けている方々に、どうやって新しいものを使っていただくか……あと2年もすれば世界がウェブに変わっていくと予想しており、(協業は)コンテンツを含めたプラットフォームになるかもしれません。時期は2016年ぐらいからでしょうか。

Firefoxはウェブ、HTML5の世界
Firefox OSの流れは絶やしたくない

――第3のOSを目指して登場したFirefox OSですが、この2年間でiOSとAndroidを合わせたシェアはむしろ増えています。オペレーターの立場として、Firefox OSのチャンスをどう見ていますか?

 チャンスは大きいと思いますよ。iOSとAndroidはプログラマーの世界であるのに対し、Firefox OSはウェブデザイナーの世界です。数という意味ではウェブデザイナーの人口はプログラマーの数十倍です。

――現時点ではFirefox OSが普及しておらず、エコシステムが回っているとは言えません。どのように市場を開拓していくのでしょうか?

 プロモーションは専門分野ではありませんが、(一般のユーザーにとっては)OSを選ぶのではないので、”Firefox OSスマートフォンです”とは言わないと思います。Firefox OSですとは言わないが、プラットフォーム上にちゃんとしたプレイヤーがたくさんいて、安心できて、親切感のある電話が大切だと思います。

――2機種目の計画は?

 新しい形のスマートフォンを考えているところです。再びハイエンドになるのか、フィーチャーフォンに行くのかはこれからです。いずれにしても、Firefox OSの流れは絶やしたくない。

 Androidベースのフィーチャーフォン(シャープ「AQUOS K」)もありますが、今折りたたみ式を使っている人からみると、画面がむき出しというのは不親切です。親切という点から考えると、折りたたみ式、テンキーなどが浮かびます。親切というのは、心配しなくていいという親切、使い慣れたという親切、さまざまな意味があり、(ユーザーを)大切にするということです。

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