この記事は「シンセの名機『MS-20』が進化したiPadアプリ『KORG iMS-20』を解説」の後篇となります。前編と合わせてご覧ください。
KORGがおよそ35年前に発売し、今となっては容易に手に入らないモノフォニックシンセサイザー「MS-20」。この名機の音源を再現し、現代的な追加機能を多数組み込んだiOS向けアプリが「KORG iMS-20(以下、iMS-20)」です。
前回はMS-20直系の「モノフォニックシンセ」としての機能についてレビューをしました。今回はアプリ版ならではの機能である「リズムマシン/シーケンサー」の面をクローズアップして紹介してみたいと思います。
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KORG iMS-20 ![]() |
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価格 | 3000円 | 作者 | KORG INC. |
バージョン | 1.6.4 | ファイル容量 | 33.5 MB |
カテゴリー | ミュージック | 評価 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
対応デバイス | 全機種 | 対応OS | iOS 7.0以降 |
リズムマシンは音を自由に変えられ、音源も豊富
アプリを起動した画面上部の「COMPONENTS」にある「DRUMS」をタップすると、リズムマシン画面が出現。
6トラックにそれぞれ16ステップのオン/オフスイッチが配置されています。ステップシーケンサーでオンになっているスイッチは茶色く表示され、スイッチ上をスワイプすることでまとめてオン/オフも可能です。画面下部のパッドでは各トラックの音色を単発で鳴らすことができ、単純なサンプルのモニタリングはもちろん、リアルタイムレコーディングにも使用できます。
トラック下にある「SOUND EDIT」をタップすると、音色の変更やエディットをするシンセ画面に戻ります。
シーケンサーのトラックプリセットを選択するには、「SOUND PRESET」から。プリセット音色は「Kick8」や「HiHat 1 Open」など、ドラム音のテンプレートが全32種類用意されています。シンセのプリセット音源同様、それぞれの音色名には「Lo-Fi」「Heavy」など音色の雰囲気を示すタグがついており、音選びの参考にできます。ドラムの音色はちょっとチープに感じる部分もありますが、レトロでローファイなガジェット感覚でアクセントとして使うには十分だと思います。
またドラム音の代わりにシンセ音を読み込むことも可能なので、4トラック分をリズム用にあてて、残り2つをシンセ用にするといった使い方も可能です。
(次ページでは、「リズムマシンのエフェクトは一癖ある音づくりにぴったり」)

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