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“ワークロード特化型”サーバー戦略強化、新たな市場を開拓

「HP Moonshot」ARM 64やXeonなど新カートリッジ4種を追加

2014年11月07日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は11月6日、ワークロード特化型サーバー「HP Moonshot System」向けの新たなサーバーカートリッジとして、Xeonサーバー、ARM 64サーバーなど4種類をラインアップに追加した。ビデオトランスコーディングやビッグデータ、HPCといった新たな用途に対応し、対象市場を拡大する。

HP Moonshot Systemのシャーシおよびカートリッジ。4.3Uサイズのシャーシに最大45個のカートリッジを収容する

 HP Moonshot Systemは、4.3Uサイズのシャーシに最大45個のサーバーカートリッジを収容できる高密度サーバー。1カートリッジが1ノード(または4ノード)を提供し、スケールアウト型のワークロードに適した、省スペース、省電力、省コストなサーバー環境を実現する。

新たにXeon、ARM 64、GPU、DSP統合などの4モデルを追加

 今回追加されたサーバーカートリッジは、Webホスティング向けの「ProLiant m350」、ビデオトランスコーディング/アプリケーション配信向けの「ProLiant m710」、HPC向けの「ProLiant m400」、ビッグデータのリアルタイムアナリティクス向け「ProLiant m800」の4モデル。既存の「ProLiant m300」および「ProLiant m700」も引き続き販売されるため、カートリッジは合計で6モデルとなる。

今回は4種類のサーバーカートリッジが追加された。いずれも“ワークロード特化型”のサーバーだ

 ProLiant m350は、Atom C2730プロセッサを搭載したWebホスティング向けカートリッジ。同じくWebホスティング向けの既存モデル、m300では1カートリッジ=1ノードだったが、m350は1カートリッジに4ノードを集約しており、1シャーシで最大180ノードという高密度収容によってスペースコストの大幅な削減が実現する。

Webホスティング向けのm350は、1カートリッジあたりAtomサーバー4ノードを収容できるため、スペースコストの大幅な削減に寄与する

 ProLiant m710は、クアッドコアXeon E3を搭載し、Iris PRO GPUをSoCに統合したビデオトランスコーディング/アプリケーション配信向けカートリッジ。業界標準比で1Uあたり最大20倍のストリーム性能を持っており、1シャーシで450本のHDビデオストリームを処理できる。また、「Citrix XenApp」などのアプリケーション仮想化(SBC:Server Based Computing)においても、GPUによって快適な動作を提供する。

需要が急増しているビデオトランスコーディング処理において、省スペース化を実現する

 ProLiant m400は、アプライドマイクロ製の8コア/2.4GHz ARM SoCを採用し、64GBメモリにも対応したHPC向けカートリッジ。SoCには10ギガビットEthernet、PCIe Gen 3などを統合しており、TDPは45ワットと低消費電力に抑えている。

 ProLiant m800は、ARM Cortex-A15クアッドコアにテキサスインストゥルメント(TI)製のDSPを統合したSoCを搭載する、ビッグデータのリアルタイム処理向けカートリッジ。HP独自の「Serial Rapid I/O」と「2D Torus Fabric」により、従来比で3倍の帯域幅を持ち、レイテンシは90%削減されるなど、高いデータスループットを実現している。

既存モデル(m300、m700)も含む現行ラインアップのスペック一覧

 Moonshot Systemはスケールアウト型ワークロードに特化した製品のため、各カートリッジは15カートリッジ単位での販売となる。希望小売価格(税抜、15カートリッジ、シャーシとスイッチ含む)は、m350が1603万3000円から、m710が1046万4000円から、m400が1104万9000円、m800が1534万3000円から。いずれも11月6日から販売を開始する。

「Moonshot Systemには大きな手応え」さらに対応用途拡大へ

 日本HPは昨年4月にMoonshot Systemを国内発表した(関連記事)。日本HP HPサーバー事業統括本部 HPサーバー製品統括本部 本部長の宮本義敬氏は、Moonshotの発表以来、顧客からは大きな反応があり、手応えを感じていると述べた。「今年の1~3月期と直近の四半期を比較すると、Moonshotは300%以上の伸び」(宮本氏)。

 今回4種のカートリッジが投入された各市場は、いずれも急拡大する一方で「それぞれ課題も抱えている」と宮本氏は指摘する。その各市場に対し、最適化されたハードウェアを提供することで革新を促すのが、「ワークロード特化型サーバー」というHPの戦略だ。その戦略達成のため、今回はアプライドマイクロやTIなど「これまでお付き合いのなかったメーカーとも協業している」と宮本氏は説明する。

 なお、HPではMoonshot検証センターを拡張していく方針だ。現在はグローバルに4拠点を構えるが、来春には東京に「ハイパースケールラボ」を追加する。特に、注目度の高いARMサーバーの検証に注力する予定で、ARMエンジニアを配置するとしている。

 また今回の発表に併せて、国内のパートナーであるMoonshot Venture Partnership(MVP)に5社を追加したことも発表された。これによりMVPは合計18社となっている。

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