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“Skylake”Xeon搭載でグラフィックス強化の「m710x」、ビッグデータ処理向け「m510」

HPE Moonshotの新カートリッジ、エントリーCAD領域もHDIでカバー

2016年07月22日 07時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 日本ヒューレット・パッカード(HPE)は7月21日、高密度サーバー「HPE Moonshot System」の新しいサーバーカートリッジ2機種を発表した。ハードウェア占有型デスクトップ環境(HDI:Hosted Desktop Infrastructure)向けの新カートリッジでは、GPU統合のワークステーション向け“Skylake”Xeonを搭載し、これまでエントリーワークステーションが使われてきた領域もHDIでカバーする。

サーバーカートリッジ新機種「ProLiant m710x」と「ProLiant m510」

日本ヒューレット・パッカード HPEサーバー製品統括本部 サーバー製品本部 本部長の中井大士氏

日本ヒューレット・パッカード サーバー製品本部 スケールアウト・サーバー製品部の阿部敬則氏

高いグラフィックス性能のHDI向け「m710x」とビッグデータ処理向け「m510」を投入

 HPE Moonshot Systemは、4.3Uサイズのシャーシに45台のサーバーカートリッジとスイッチ、電源などを内蔵する超高密度サーバーシステム。HDI/VDIによるクライアント集約/シンクライアントソリューションのほか、ビッグデータ処理クラスタ、メディアエンコーディング処理などの基盤を中心に採用されている。高い管理性や省スペース性、省エネルギー性のほか、対象のワークロードに応じて特徴の異なるサーバーカートリッジを選択/混在できる点も特徴だ。

 今回発表されたProLiant m710xは、クアッドコアの“Skylake-H”Xeon E3-1585L v5/3.0GHz CPUを搭載したHDI向けカートリッジ。このXeonはIris Pro P580 GPU(72演算ユニット)を内蔵しており、従来モデルのカートリッジよりも高いグラフィックス性能を発揮する。m710xカートリッジの内蔵メモリは最大64GB、内蔵ストレージは最大4TB。税抜価格は46万7000円から。

グラフィックス性能が強化された、HDI向け新カートリッジ「HPE ProLiant m710x」

 HPE スケールアウト・サーバー製品部の阿部敬則氏は、今回このm710xが新たにラインアップされたことで、Moonshot SystemのHDIソリューションがカバーする領域が拡大したことを説明した。具体的には、建設/建築業界での“エントリーCAD(軽度のCAD作業)”領域のほか、高精細画像を扱う医療業界、トレーダーがマルチスクリーン表示を必要とする金融業界などをカバーできるという。

 HPEによるベンチマークテストでは、m710xのグラフィックス性能は従来モデル(m710p)比でおよそ3倍程度に向上しており、エントリーGPUボードを搭載した従来型サーバーとほぼ同等レベルだと、阿部氏は説明した。

m710xは、これまでエントリーワークステーションが利用されてきた領域をカバーできる(赤枠で囲まれた部分)

建築/建設業界や金融トレーダーのワークステーションを代替できる

 もう1つの新製品「ProLiant m510」は、16コアのXeon D-1587/1.7GHz、または8コアのXeon D-1548/2.0GHzを搭載し、最大メモリ容量は128GB、最大ストレージ容量2TBと、「Hadoop」などのビッグデータ並列処理基盤向けのハイパワーなカートリッジ。GPUは非搭載。税抜価格は54万円からとなっている。

16コアXeon Dを搭載するハイパワーなカートリッジ「ProLiant m510」

m510のユースケース。「HPE Apollo」SDSに格納したビッグデータを、Moonshot/m510で構成したHadoopクラスタで並列処理する

VDIのパフォーマンス不足や、自治体の“インターネット分離”要求にも対応

 HPE サーバー製品本部 本部長の中井大士氏によると、国内でMoonshot Systemを導入する顧客のおよそ7割程度は、モバイルワークプレイス(HDIなどのクライアント統合)ソリューションを目的としているという。

 国内においても「ワークスタイル変革」や「モバイル活用による生産性向上」といった要請が強まる中で、クライアント仮想化(VDI)やサーバーベースドコンピューティング(SBC)を導入する企業や組織も増えているが、導入済み企業ではパフォーマンスやアプリケーション互換性などの課題も見えてきている。

 「クライアント仮想化の一番の問題は、やはりパフォーマンス。ある程度の作業ならば仮想化でも対応できるが、これからさらに対象の業務を広げていくうえでは、パフォーマンスが障壁となり難しい」(中井氏)

 そのうえで中井氏は、Moonshotが提供できるHDIは、タスクワーカー/一般OA作業向けのSBC/VDIと、CADエンジニアのようなヘビーユーザー向けリモートワークステーションの間を埋める、一般ビジネスワーカーやパワーユーザー向けのクライアントソリューションであると説明した。なおHDI向けカートリッジとしては、1カートリッジで4デスクトップ(4ノード)をホストできる「m700」なども用意されている。

Moonshotはカートリッジの混載もできるため、単一のシャーシでも、従業員の業務に応じてHDI/VDI/SBC環境を割り当てることも可能

 また、総務省が各自治体に示した情報セキュリティ強化指針において、社内業務用システムと社外アクセス用システムの通信経路を分離する、いわゆる“インターネット分離”が求められていることを指摘。実際にそうした引き合いも多く、Moonshotを導入した山陰総合リースでは、社内用システム/社外用システムのカートリッジを分けることで、シンプルにインターネット分離環境を実現していると紹介した。

Moonshotを導入した山陰総合リースでは、社内用/社外アクセス用のシステムを別のカートリッジに分け、インターネット分離をシンプルに実現

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