7型、8型、10型と画面サイズが違うLTE対応タブレットによる比較の最終回。最後はスタミナチェックを行なう。LTE対応で外出先でも気軽に通信ができる反面、画面サイズも大きいだけにバッテリーの減りは気になるところ。果たして結果はどうなる?
3機種がそれぞれ1勝の展開
最終戦の前にスペックのおさらい
今回も比較するのは7型のドコモ「AQUOS PAD SH-06F」、8型のau「MeMO Pad 8 AST21」、そして10型の「ThinkPad 10 for SoftBank」の3機種。スペックをおさらいすると以下のとおりだ。
ドコモ 「AQUOS PAD SH-06F」 |
au 「MeMO Pad 8 AST21」 |
「ThinkPad 10 for SoftBank」 |
|
---|---|---|---|
メーカー | シャープ | ASUS | レノボ |
本体サイズ | 約106×175×8.4mm | 約123×213×7.7mm | 約177×256.5×8.95mm |
重量 | 約233g | 約301g | 約610g |
画面サイズ | 7型 | 8型 | 10.1型 |
画面解像度 | 1200×1920ドット | 1200×1920ドット | 1200×1920ドット |
OS | Android 4.4.2 | Android 4.4.2 | Windows 8.1 Pro |
CPU | クアッドコア 2.5GHz | クアッドコア 2.33GHz | クアッドコア 2.39GHz |
ROM/RAM | 32GB/2GB | 16GB/2GB |
64GB/2GB、 128GB/4GB |
メモリーカード | microSDXC(128GB) | microSDXC(64GB) | microSDXC(64GB) |
下り最大通信速度 |
150Mbps (Xi) |
150Mbps (4G LTE) |
100Mbps (4G LTE) |
LTE対応周波数 |
2GHz/1.7GHz/ 1.5GHz/800MHz |
2GHz/1.5GHz /800MHz |
2.5GHz(AXGP)/2GHz/ 1.7GHz/900MHz |
キャリアアグリゲーション | × | × | × |
VoLTE | ○ | × | × |
無線LAN | 2.4/5GHz対応 | 2.4/5GHz対応 | 2.4/5GHz対応 |
テザリング | ○(最大10台) | ○(最大8台) | ○(最大10台) |
カメラ画素数 |
800万画素CMOS (裏面照射型) |
500万画素CMOS (裏面照射型) |
800万画素CMOS (裏面照射型) |
インカメラ |
210万画素CMOS (裏面照射型) |
120万画素CMOS | 200万画素CMOS |
防水/防塵 | ○/× | ×/× | ×/× |
ワンセグ連続視聴 | 9時間50分 | × | × |
フルセグ連続視聴 | 7時間20分 | × | × |
FeliCa | ○ | × | × |
赤外線通信 | × | × | × |
NFC | ○ | ○ | ○ |
Bluetooth | 4.0 | 4.0 | 4.0 |
MHL(HDMI) | × | ○(SlimPort) | microHDMI |
Miracast | ○ | ○ | ○ |
SIM形状 | microSIM | microSIM | microSIM |
バッテリー容量 | 4200mAh | 4000mAh | 33Wh |
Qi | × | × | × |
カラバリ | White | パールホワイト、パウダーピンク、メタリックブルー | グラファイトブラック |
最初のスペック&料金でAQUOS PAD、2回目の速度チェックでThinkPad 10、前回のカメラ比較でMeMO Pad 8の勝ちと判断した。各機種1勝ずつ、あとはスタミナのテスト結果次第。今回も2種類のテストを実施した。
2時間の動画連続再生
まずはAQUOS PADがきっちり勝つ
最初はYouTubeの2時間連続再生テスト。3機種ともLTE(4G)で通信を行ない、音量は中くらい、画面の明るさは自動調整、GPSは有効にし、BluetothとWi-Fiはオフだ。ほかは初期設定通りだが、AQUOS PADのみ端末の状態が手持ちや机の上などと自動的に判断する「Bright Keep」の設定をオフにした。
バッテリーの減りは、AQUOS PADとMeMO Pad 8でアプリの「Battery Mix」を使い消費経過をチェックする。WindowsのThinkPad 10はOS標準のアイコンをデスクトップ画面で確認した。
結果は以下の通りだ。
AQUOS PAD | MeMO Pad 8 | ThinkPad 10 | |
---|---|---|---|
2時間視聴後の バッテリー残量 |
65% | 62% | 62% |
AQUOS PADが65%と、他の2機種より3%リードして1位。画面を見比べてもAQUOS PADが一番明るく、IGZO液晶による効果があったか。
MeMO Pad 8とThinkPad 10については、バッテリーの残量は同じだが、より明るい画面で再生したのはMeMO Pad 8。このテストでは画面が小さい2機種が有利だったようだ。
ただしThinkPad 10のLTEのアンテナが5本中2~3本と不安定で、動作も一度勝手に再起動し、正常であればもう少しバッテリーが残った可能性もある。
カメラ、Kindle、地図で比較
ここでもAQUOS PADが強い
続いては複数の機能を使う。最初にカメラで静止画50枚を撮影し、そのまま動画を10分撮影。さらにWi-Fiを有効にしてKindleアプリをインストールし、電子コミックを1冊読み終える。最後に外出して地図を表示しナビで現在地を確認しながら30分歩く。
AQUOS PADとMeMO Pad 8はKindleアプリを使うが、ThinkPad 10はWindowsアプリに日本版が無いため(米国版はプリセットされていたが)、Internet Explorer上でKindleが使える「Kindle Cloud Reader」を使用した。
地図に関してはAQUOS PADとMeMO Pad 8はAndroid標準のGoogleマップ、ThinkPad 10はWindows 8標準のbingマップを使用した。
結果は以下の通り。
AQUOS PAD | MeMO Pad 8 | ThinkPad 10 | |
---|---|---|---|
カメラ撮影後 | 97% | 97% | 94% |
電子書籍1冊 | 91% | 85% | 86% |
マップ30分 | 80% | 75% | 76% |
これもAQUOS PADのストレート勝ち。各テスト時点でトップの残量で、最後の地図テスト終了後も80%も残っていた。
続くのがThinkPad 10。カメラの撮影こそ差をつけられたが、以後は1%差とはいえMeMO Pad 8より残量が大きかった。
またこのテストでは、MeMO Pad 8がKindleで不安定になり、勝手に再起動したほか、完全に固まり強制的に再起動の操作を行なった。これもバッテリー残量に影響を与えていると思う。
とはいえ、いずれにせよAQUOS PADがスタミナで他の2機種を上回っていると考えていいだろう。
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