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高橋暁子の「意外と知らない!? 業界ランキング」 第21回

最大手でも7年目!まだ若いサービス

Dropboxだけじゃない! オンラインストレージシェア早わかり

2014年09月08日 09時00分更新

文● 高橋暁子

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 『そういえば、あの業界のシェアは結局どこが一番多いんだっけ……?』
 そんな疑問を抱いたことがあるすべてのビジネスマンに捧ぐ連載。仕事でも利用できる業界ランキングや業界地図を私、高橋暁子が手っ取り早く紹介します。

今回はオンラインストレージサービスのシェアを早分かり!

伸びるオンラインストレージ市場

 皆さんはオンラインストレージサービスを利用しているだろうか。先日、Dropboxの有料プラン「Dropbox Pro」が一本化されて話題となった。これまでは月額9.99ドル~49.99ドル(年額99ドル~499ドル)で容量100GB~500GBまでの3つのプランがあったが、新しく月額9.99ドルまたは年額99ドルで容量も100GBから1TBに増えたプランに統一されたのだ。このお得なプランで、さらに利用者が増えると予想される。

 オンラインストレージは、複数の端末間や複数人でデータを共有、バックアップ、ファイル転送などに利用できるとても便利なサービスだ。今回はオンラインストレージサービスのシェアを見ていこう。

 電通総研によると、平成24年9月時点でのクラウドサービスの利用者数は748万人、市場規模は1122億円。そのうちオンラインストレージ市場規模は99.8億円となっている。

 2011年3月の東日本大震災をきっかけとして、個人利用に加えて企業利用も増加傾向にあるという。同種のサービスではDropboxが最大手だが、セキュリティが重視されるため、企業利用に特化した法人向けオンラインストレージサービスも次々と誕生している。オンラインストレージサービス「Box」が2014年秋にOffice365およびOfficeアプリケーションと統合するなど、業界にも動きがある。

Dropboxは7年目
オンラインストレージはまだ若いサービス

 代表的なオンラインストレージサービスの概要を見ていこう。米国のDropbox.Incが運営するDropboxは、2007年に設立。2008年3月にクローズドβ版開始、同年9月に正式スタートしている。無料の初期容量は2GBであり、2014年5月にはユーザー数3億人を突破している。

 Yahoo!ボックスは、Yahoo!JAPAN運営で開始は2011年10月と新しいサービスだ。無料の初期容量は5GBであり、Yahoo!プレミアム会員なら50GBまで利用できる。月額700円で100GB追加できる有料プラン、スマホ限定で他のユーザーとのデータ共有には非対応の月額690円(Yahoo!プレミアム会員は490円)で容量無制限のプランも用意されている。2013年4月には会員数1000万人を突破している。

 Google運営のGoogleDriveは、2012年4月開始。無料で15GBまで保存することができる。有料版は100GB~30TBまでで、それぞれ月額1.99ドル~299.99ドルで利用できる。

 Microsoft運営のOneDrive(旧SkyDrive)は2007年6月にテスト公開後、同年8月より一部の国で正式スタート、2008年2月には日本を含む38カ国でスタートしている。2014年2月に現在のOneDriveに改称された。無料で15GBまで利用でき、有料版なら100GB~200GBでそれぞれ月額190円、380円のプランが用意されている。

 iCloudは、2011年にApple社がXcerion社から買収後iCloudとしてスタート。無料で5GBまで利用でき、10~50GBで年間1700~8500円までの有料プランも利用できる。

 Boxは、米企業boxが2005年にスタート。10GBを無料利用できるほか、セキュリティーに力を入れており、法人向けサービスが手厚い。

 オンラインストレージというサービス自体が、ここ数年で誕生したごく最近のサービスであることが分かる。

トップのDropboxを追う他社

 ITpro Active調べ(2012年10月)によると、全回答の約7割に当たる67.4%が、オンラインストレージを「利用している」という。

 利用しているサービスは、最も多いのがDropboxであり、3割強の33.4%。続いて、GoogleDrive(13.7%)、iCloud(13.3%)、SkyDrive(OneDrive)(11.4%)、Yahoo!ボックス(7.7%)となった。Dropboxが頭一つ飛び抜けており、GoogleDrive、iCloud、OneDriveはほぼ横並び。それらをYahoo!ボックスが追っている(あくまでも2012年時点での調査であることに注意)。

 多くのオンラインストレージサービスは、前述のように無料で利用できるプランと、ストレージ容量の上限が増える有料プランが用意されている。有料プランを「利用している」は約2割の21.0%であり、残りの79.0%は無料で利用していた。

 サービスの用途については、「個人単位のデータ保存/バックアップ」が71.8%、「個人で複数の端末から同じデータを利用する」が55.0%、「他者との大容量ファイルのやりとり」が24.1%、「複数人で同じデータを使って共同作業する」が11.2%、「部門単位のデータ保存/バックアップ」が7.9%。データ保存やバックアップの他、ビジネス利用などで多く活用されていることが分かる。

 サービスを選ぶ基準については、「無料で利用できるストレージ容量が大きい」が55.4%、「スマホ、PCなど対応プラットフォームが多い」が51.5%、「ローカルデータとの同期機能が充実している」が32.2%。容量と使い勝手の良さがポイントということだ。

 オンラインストレージサービスは個人・法人ともに利用が拡大しつつある。サービスが乱立しつつある今、無料・有料でのストレージ容量と、使い勝手の良さなどがシェア拡大の鍵となる。ユーザーにとっては選び放題でありがたい状況が続きそうだ。

著者紹介:高橋暁子

 ITジャーナリスト、コンサルタント。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。小学校教員、編集者を経て現在に至る。最新刊『ソーシャルメディアを武器にするための10カ条』(マイナビ新書)の他、『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』『図解 一目でわかるITプラットフォーム』(日本実業出版社)、『ネット業界 儲けのカラクリ』(中経出版)など著作多数。http://akiakatsuki.com/ Twitterアカウントは@akiakatsuki

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