ソニーは9月5日、“ハイパワーオーディオ”の新製品「MHC-V3」および3BOXコンポーネントシステム「CMT-SBT40」、1BOXセットステレオ「CMT-X3CD」を発表した。いずれも10月18日の発売を予定しており、実売価格はMHC-V3が3万8000円前後、CMT-SBT40が2万円前後、CMT-X3CDが1万9000円前後になる見込み。
「いわば、低域のハイレゾなんです」
MHC-V3はタワー状の縦に長い筐体が特徴。約幅280×奥行き280×高さ786mm、重量約13.0kgと大ぶりで、最大出力は450W。トゥイーター×2、スコーカー×2、ウーファー×1という3way構成で、低域を重視した迫力のある音質が特徴だ。CDのほか、USBメモリー内の音楽ファイル、Bluetooth経由でのワイヤレスリスニングにも対応する。
大きな特徴の1つが、メッシュの内側に組み込まれたLED。再生中の音楽のビートに合わせて、光る仕様になっている。また、製品上部にはターンテーブルに見立てた円盤状のコントローラーを設けた。回すことで特定の周波数帯を際立たせたり、音を揺らしたりといった“DJ遊び”が可能。
ハイレゾオーディオが盛り上がる中、一際目立つ存在となりそうなMHC-V3。開発担当者はMHC-V3について「ハイレゾもいいけど、ライブに行って体で感じる音圧だったり、光なども音楽の楽しさ。録音の細かい部分まで再現されているのがハイレゾなら、この製品は低域のハイレゾというイメージです」と語る。また、同担当者が「すごく大きく見えるけど、幅は280mmと小さめ。ゴミ箱が置けるスペースがあれば置けると思います」と話すように、意外にも専有面積は小さく仕上がっている。
1BOX、3BOXはラインアップを細分化
CMT-SBT40は同じく3BOXタイプの「CMT-SBT100」のシリーズに属するモデル。同社の高音質化技術「S-Master」など一部機能は利用できないが、本体約幅170×奥行き222×高さ132.5mm/重量約1.4kg、スピーカー約幅132.5×奥行き207×高さ214mm/重量約1.7kgとコンパクトに仕上げている。ターゲットは「小さめの部屋でもコンポーネントシステムを置きたい」というユーザー。価格も3BOXで2万円前後とリーズナブルに設定した。
CMT-X3CDは「CMT-X5CD」「CMT-X7CD」のラインに属するモデル。出力はX5CD、X7CDの20W×2と比べて10W×2と半分に落としているが、メインターゲットはSBT40と同じく省スペースで楽しみたいユーザー。X5CD、X7CDにはないヘッドフォン端子も設け、価格も1万9000円前後と、X5CD、X7CDより数千円〜1万数千円程度低めで販売される見込みだ。
1BOXセットステレオの売り上げが好調なことから開発に着手したといい、今後はステレオでラジオまで楽しみたいユーザーにX7CD、リビングで楽しみたいユーザーにX5CD、個人部屋で楽しみたいユーザーにX3CDと、“訴求の棲み分け”を図る考えがあるという。