DSDやバランス駆動を備えた高級ポータブルプレーヤー
ハイレゾ機の定番、第2世代Astell&Kernを比較試聴 (2/4)
2014年09月28日 12時00分更新
Wi-Fi再生に加え、日本語での楽曲検索も
第1世代機との比較ではまずDACがウォルフソン製から、シーラス・ロジック製に変更となった点が挙げられる。OSも変更(Androidベースと言われている)され、Wi-Fiがサポートされた。MQSストリーミングサーバーというサーバーソフトをインストールしたパソコン内のファイルをストリーミング再生したり、配信サイトから直接音楽を購入するといったことが可能になるわけだ。
Wi-Fi対応したことで応用の幅が広がっている。スワイプして呼び出すメニューなどもAndroidらしさを感じる。 |
ソフトキーボードを使った楽曲検索なども第1世代にはない特徴となる。プレイリスト作成など操作感の違いは各所で感じる。
すべて単体でバランス駆動が可能
大きなところではもうひとつ、ヘッドフォンのバランス駆動に対応した点が挙げられる。左右それぞれのドライバーを駆動するために、2台ずつ(合計4つ)のアンプを使い、GNDも独立させているので、駆動力が増し、相互の干渉も少ないという点が特徴となる。
バランス駆動はヘッドフォンのリケーブルによって可能となる。写真はSAECが10月下旬に販売予定のAKシリーズ用MMCXケーブル。SHUREのヘッドフォンなどに対応。 |
再生機能としては、DSD再生機能が強化された。いずれも最大5.6MHzのDSDファイルに対応している。
ただしAK240のみがネイティブ再生で、AK120IIとAK100IIはDSDファイルを本体内でPCMに変換しての再生となる。処理能力の改善によって、DSD→PCMに変換して再生する際の品質(フォーマットとしての話)も向上。CDの2倍(88.2kHz)だった第1世代機に対して4倍(176.4kHz)のサンプリング周波数となっている。PCM再生時に読み込める品質も拡張しているが、再生時は24bit/192kHzとなる。これはおそらくDACの制限だろう。同時にUSB DACとして利用する際の品質も向上している。
AK○ならどの子を選ぶ?
以上、上位機になるほどハード的にリッチとなっており、その差は音質にも反映されてくるのだが、使い勝手に関しては共通化されている。再生可能な形式に関しても、一般的な高音質配信サイトで提供しているハイレゾファイルはほぼ網羅できているので、できるできないという点での差はほぼない。一方で価格にはかなり開きがあるので、予算に応じて納得いく音質のモデルを選ぶというのが現実的な話になりそうだ。
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