お湯の温度と抽出されたエスプレッソの関係
次にお湯の温度を変えてエスプレッソを淹れてみました。手順としては、ハンドプレッソのウォータータンク、カップ共にお湯で1分ほど予熱しておき、ウオータータンクへの給湯、カフェポッドの装填、カップへの抽出開始を可能な限り素早く行い、約30秒かけて抽出ということに決めました。
ただ、お湯をウォータータンクに入れた直後から、お湯の温度はあれよあれよという間に下がっていきます。可能な限り早くと言っても、たまにミスるわけです。すると温度も全然違ってしまう。ということで計測した温度は、全体の傾向を把握するための参考程度のものとしてご覧ください。
いつも通り99.9度の沸騰水をハンドプレッソのウォータータンクに注入した結果、カップを満たした抽出液は69.0度でした。これをクイッといってみると、当然ながらいつものお味。うまーい。
以降、徐々にお湯を冷ましながら、同じように抽出していった結果が次の表になります。室温はおよそ26度でした。
注いだお湯の温度 | ウォータータンクでの水温 | エスプレッソの温度 | イケてる度合い |
---|---|---|---|
99.9度 | 93.6度 | 69.0度 | ◎ |
94.1度 | 88.5度 | 66.6度 | ◎ |
90.2度 | 84.6度 | 65.8度 | ◎ |
87.1度 | 79.9度 | 64.1度 | ◎ |
84.1度 | 79.4度 | 63.1度 | ◎ |
80.3度 | 75.5度 | 60.8度 | ◯ |
75.9度 | 71.6度 | 59.0度 | △ |
70.1度 | 66.9度 | 56.3度 | × |
65.0度 | 61.6度 | 53.4度 | × |
「抽出に使うお湯の適温は90度」という説がありました、その90度がどの段階の話なのかはわかりませんが、タンクへ給湯する前の湯温が80度台なら、かなりイケてる感じです。抽出されたエスプレッソも60度台までなら、ヌルいとは感じませんでした。
「そんなの当たり前だろう」と言われるかもしれませんが、この実験で驚いたのは、抽出するお湯の温度でコーヒーの味が微妙に違うことです。苦味や微妙に感じる甘さなど、豆の種類並みに気を使うべきかもしれません。これは計りまくって研究する必要がありそうで、またエスプレッソにハマる要素が増えました。
そして、はっきりヌルいと感じるのは、エスプレッソの温度が60度を切ったあたりから。75.9度のお湯で抽出した59.0度のエスプレッソは、確かに若干ヌルいのですが、これはこれでアリかもな……という感じ。ただ、その温度をさらに下回ると、だんだん薄くなってゆくだけで、カフェポッドがもったいないように思えてきます(貧乏性)。
ボトルのお湯が80度を切るまではイケる。これはあくまで私個人の感想ですが、これをひとまず試飲の結論とします。
では山専ボトルは、何時間80度をキープしてくれるのか。