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柳谷智宣の「神アプリの説明書」 第39回

高速動作でPCと連携できるiPhone版「Chrome」を徹底解説

2014年04月02日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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無限に開けるタブと秘密を守るタブ

 右上のタブボタンをタップすると、タブの切替画面が開く。この画面でタブを切り替えたり、新しいタブを追加したりできる。タブを切り替えるだけなら、ウェブ閲覧中の画面で左右にスライドしてもOKだ。タブの右上の×をタップするか、タブを左右にスライドさせると、閉じることができる。

タブボタンをタップしたところ。タブが重なっている場合は、下にスライドさせると大きく表示される

ウェブ閲覧中に左右にスライドさせて、タブを切り替えることも可能

 怪しいサイトを閲覧する場合は、「シークレットモード」を利用したい。シークレットタブを開き、そこで閲覧したウェブページやダウンロードしたファイルは履歴に残らなくなる。さらに、クッキーもシークレットタブが閉じるのと同時に削除される。検索キーワードや閲覧したページを残したくない場合に利用しよう。

メニューボタンから「新しいシークレットタブ」をタップする

シークレットタブが表示されるので、上部のフォームにキーワードやURLを入力してブラウジングしよう

通信量を大幅に削減する「帯域幅の管理」がスゴイ

 Chromeは今年の1月、「帯域幅の管理」機能を新搭載した。これは、表示したいウェブページのデータを一度Googleのサーバーに取り込み、圧縮した状態でChromeで読み込む仕組み。そのため、iPhoneの通信量が抑えられるというわけだ。Googleは50%の削減を謳っているが、実際に試したところ5~6割はコンパクトになっているようだ。表示の遅延も感じられず、普段使いでも問題なし。とはいえ、パケット定額プランを契約しているのであれば、通信量はそれほど気にしなくていいかもしれない。従量制プランや海外での利用時にはぜひ有効にしたい。

 節約とは逆の機能だが、「ウェブページのプリロード」という機能もある。表示中のウェブページから、ユーザーが次に開きそうなページを先読みしておくことで、高速表示を可能にする機能だ。当然、データ通信量は増大する。そのため、オン・オフのほかに、Wi-Fiで接続している時のみ有効にする設定も用意されている。

メニューの「設定」から「帯域幅」を開き、「データ使用量を節約」をオンにする

データが圧縮されて送信される。設定画面から、実際の効果をチェックできる

同じく「帯域幅」で、「ウェブページのプリロード」を有効にできる

翻訳や先読みなどの便利機能も搭載

 PC版のChromeと同様、iOS版でも英語ページの翻訳が可能。英語のページが表示されると、自動的にメニューが現れ、ワンタッチで翻訳できるのだ。

「設定」から「コンテンツの設定」を開き、「Google翻訳」をオンにしておく

メニューが出るので「翻訳」をタップする。×をタップするとポップアップが閉じる

日本語に翻訳された。常に日本語表示するなら「英語を常に翻訳」をオンにする

 以上がChromeの説明書となる。PC版のChromeを使っている人はぜひ、試して欲しい。メインブラウザーになる可能性は高いだろう。そのほか、一部従量制プランを使っているので、出先での通信量はできるだけ抑えたいといった人や、ちょっとでも動作の速いブラウザーを求めている人にもお勧めの神アプリだ。


筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。日経パソコンオンラインで「ビジネスPCテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「ポケット百科 GALAXY SII LTE 知りたいことがズバッとわかる本」(翔泳社)「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)。


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