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小型ナビゲーターや長距離高速通信にも未来を感じた!

NTTがスゲェ!  360度ライブ中継など新技術わんさか展示会

2014年02月13日 17時00分更新

文● 広田稔(@kawauso3

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震えて牽引してくれる「ぶるなび」

解説パネル

 会場で触ってみて非常に興味を持ったのは「手を引かれる感覚で歩行者を道案内 ~ぶるなび錯覚を用いた屋内歩行ナビゲーション~」だった。「ぶるなび」というと、なんだか某グルメ情報サイトみたいだが、デバイスの振動(ぶる)で持っている人を特定方向に導く(なび)という機能が名前の由来になっている。

 研究自体は2007年と少し前から手がけており、初代は前後だけにしかナビできなかったが、2011年には360度に導ける「ぶるなび2」にアップデート(詳細は開発者である雨宮さんのサイトで)。2014年は、大幅に小型化をはたした「ぶるなび3」をお披露目していた。触る前は「ホントにこんな小さいのに引っ張られるのー?」と疑問だったが、意外や意外!! 親指と人差し指でつまむことで、牽引されている感覚がフィードバックされる。

右が初代で左が2。中でおもりが付いたクランク機構が回転することで、牽引力を生み出している

こちらが最新のぶるなび3。右の360度導けるタイプはやや大きめになる

ぶるなび2を利用して、特定のルートで歩かせるというデモも披露していた。ユーザーの現在位置は、部屋の天井一面にびっしり張り付けてあるARマーカーをカメラで拾って、手の方向や姿勢を推定し、引っ張る方向をリアルタイムで変更している

 すでに視覚障害者の方と一緒に実証実験をやっており、事前のトレーニングなしで歩行誘導できたという成果も出ている。携帯電話に組み込める技術なので、地図アプリと連動してルート案内するような使い方も期待できそう。機会があったらぜひ触ってほしい。

ウェアラブルや雑談システムなどもっ!

 1月30日に東レとNTTで共同発表した新繊維素材「hitoe」も展示していた。裏地にセンサーが仕込まれており、着るだけで心拍・心電の情報を収集できる服になる。従来のスパゲッティーな感じでごちゃごちゃと体のあちこちにケーブルをつながなくても、気軽にモニタリングできるのが大きい。

今のところ認可などをとってないため医療機器ではないが、スポーツ時の負荷や仕事のストレスをはかる用途に使えそうだ

着心地がよく、洗濯してもちゃんと使えるというのも特徴

コンピュータとの自然な会話を実現する雑談対話技術~雑談対話エンジン~」も興味深いところ。人とコンピューターが対話するシステムはいろいろあって、通常は用件を聞いて話を絞り込んでユーザーの要望を満たすような使われ方をするが、こちらは雑談に特化したシステムで相づちを打ったり、漠然とした提案に答えてくれる。すでに11月からAPIを公開しているそうなので、意外とTwitterのBOTに使われていたりする……かも?

これまでの会話履歴や話題を理解して、次に発話すべき内容を推定してしゃべってくれる。「40歳以上」「西日本」「でちゅ」といった感じで性格を指定して、返す内容を微妙にチューニングすることも可能

 8Kの高精細な映像ソースを地球の裏側であるブラジルから送るという実験が「国際IP網を用いたスーパーハイビジョン 8Kロバスト伝送 ~ブラジル-日本間の長距離 IP 伝送を高信頼に実現する超高臨場感映像配信技術~」。物理的に距離が離れると、データを送っている最中にさまざまな影響でデータが抜け落ちてしまう。8Kというデータ量が多い映像で、それを防ぐ(ロバスト)仕組みを構築して、リアルタイムで見せているのが新しい。ちょっと気が早いですが、東京オリンピックも高精細な映像が送れそう!

映像はH.264で圧縮した300Mbpsのもので、転送中にデータが抜け落ちないように冗長化&IPストリーミング化して360Mbpsに増やしている

ごそっと映像が抜け落ちても大丈夫なように、1~15万パケット(最大5秒)単位で保証。転送中のデータ方式は、現在の地デジなどで使われているMPEG2-TSを置き換えると言われている「MMT」を利用



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