ウッドコーン採用、だけじゃない! 新オーディオシステム「EX-N70/N50」
EX-N70/50はバッフルに木材を使用した「ウッドコーンスピーカー」と、ネットワークレシーバーをセットにしたオーディオシステムだ。開発・設計にあたっては、子会社のビクターエンタテインメントが運営する音楽スタジオ「ビクタースタジオ」のエンジニアと共に、マスター音源と同等の音質が再現できるまで試聴・チューニングを繰り返したという。
具体的には、デジタルアンプ「DEUS」と、ソフトウェア的に処理をかける高音質化技術「K2テクノロジー」のいずれもを改良している。DEUSは可聴領域である20kHzまでのノイズを低減させ、ひずみ率も見直した。K2テクノロジーはビットと帯域の拡張に加え、波形を補正する機能も搭載。DEUSとK2の組み合わせで、原音のニュアンスや空気感をより繊細に再現できるとしている。
ハードウェア的にも新たな工夫が盛り込まれている。2モデル共通となるレシーバー部では、3つのインシュレーターで支える3点支持構造を採用したほか、部位によってワッシャーの素材を変更。EX-N70では、MDF板を取り付けることで更なる振動対策を図っている。共振が抑えられた低重心の設計にすることで、輪郭の整った低音の再生を実現しているという。
決めては「チェリー材」と「スプルース材」
スピーカー部はそれぞれ特色が異なるが、特にEX-N70の構造が面白い。ツィーター、ウーファー共に、後部には八角形のチェリー材製「ウッドブロック」を配置。ダクトからの不要高域成分を制御するとともに、低音成分を増幅させ、音の解像度を高めている。ウーファー部はコーン裏面にチェリー材の「異方性振動板」を配置。伝播速度を向上させ、音場感と解像度の増強を図った。またツィーター部にはスプルース材の木片を吸音材として配置。グラスウールやフェルトを吸音材に利用した場合に比べて、音場表現や伸びを犠牲にすることなく耳障りなにごりを抑えられるという。
価格はオープンで、実勢価格はN70が12万円前後、N50が10万円前後になる見込み。いずれも2月上旬の発売を予定している。