アナログ式腕時計とデジタル式腕時計を明確に区別する細かな定義は、ありそうで実はなかなか見つからない。
基本的には、12時間あるいは24時間を表現する文字盤があり、現在時刻を針が指し示す形式がアナログ腕時計だ。
一方、デジタル腕時計の文字盤には時刻の位置関係は存在せず、基本的には時刻を指し示す針もなく、現在時刻は数字そのものが表現する形態のモノを言うようだ。
そしてその両方の時計機能を1つの文字盤上に配置したモノや、その2つの機能を1つの時計としてイイトコどりでハイブリッドしたモノを「アナデジ」とか「デジアナ」とか呼ぶのが一般的だ。
腕時計の魅力は、それを生活必需品と考えたり、道具として見た場合と、アクセサリーの1つや友達に自慢するガジェットとして位置づけるかで、受け取り方は大きく変化する。またそれによって腕時計に求める機能やデザインも当然異なってくるはずだ。
すでに“現在時刻を知る”という基本的な道具としての機能は携帯電話やスマートフォンに奪われ、現代の腕時計はそれが生まれた時とは別の在り方を模索しているようだ。
生活様式が変化すれば、時間の管理や運用も変化し、腕時計の機能が変化し、それを反映したデザインにも変化が現われるのが一般的だ。
航空機が進化し、世界中を移動する人が増加すると、他国や多国の時刻を知りたくなり、当然のように「GMT」(Greenwich Mean Time)機能を搭載した腕時計が登場してきた。
GMT機能はアナログ腕時計の世界では、複雑な構造が必要だったが、デジタル腕時計の世界では極めて安価に同じ機能を実現できてしまった。
クォーツ技術が世界中に行き渡ると、デジタル腕時計は100円以下の商品になってしまった。しかし、一方では限りなく複雑な構造をもった“トゥールビヨン”のようなさまざまなメカニカル腕時計やスマートウォッチが登場し、腕時計の世界市場は全体的には縮小しながらもバリエーションの豊富な層の厚い楽しい市場へと変化しつつあるようだ。
筆者が今回衝動買いした腕時計は、腕時計メーカーの中では古くからなかなか個性的なな腕時計を製造、販売しているオリエント時計の商品だ。
「DUAL II」とネーミングされた腕時計は、“DUAL”の単語が意味する通り、2つのイメージの異なるムーブメント(時計機構)を1つの文字盤上に配列した面白い腕時計だ。
筆者の購入したDUAL II(モデルWV0061XC)は濃いグレーカラーの文字盤にカーフ革を採用した比較的ドレッシーなモデルだ。文字盤から受ける第一印象では、かなりコンプレックスなイメージかもしれないが、同時にメカ好きにはたまらないデザインでもあるだろう。
「戦略的衝動買い」とは?
そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。
それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである(連載目次はこちら)。
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