“現在時刻を知るのはスマホ” という概念が定着した昨今、腕時計業界では、ウルトラ高額な宝飾腕時計を除いて、特に若者の腕時計離れが激しいようだ。
そもそも、とっくの昔から、日常生活において腕時計は必至のアイテムではなくなってしまっている。 山登りや水泳など、スポーツを趣味とする人達や、腕時計コレクターを除外すると、数十年前に比べて腕時計の市場は極めて縮小しているだろう。
しかし、“スマホ・オマケ時計”で学生時代を過ごした人達も、さすがに学校を卒業し、中堅のビジネスマンやビジネスウーマンになる頃になれば、一部の人種は、腕時計を時刻を知るためだけのツールとしてだけではなく、ビジネスに対する取り組み姿勢の表現物として、伝統とポリシーのあるブランド腕時計を求める傾向も少しは出てきている。
腕時計専門の雑誌やメディアもその辺りは心得ていて、昨今はそういうマーケティング活動にも熱心だ。
一部の若者にとって、今もブランド腕時計は人気商品ではあるが、投資価格 vs 所持する効果を考えた場合、平成不況の中、優先順位を考慮すればなかなか購買の決断がつかないのも事実だろう。
なかなか出口の見つからない腕時計業界では、若者の腕時計回帰を目論むべく、昨今は、比較的低価格のブランド物のクラシック腕時計にフォーカスを始めた。
そんなクラシック腕時計ブームにいち早く目をつけたなんちゃってヴィンテージ腕時計「RELAX VINTAGE」というのをウェブで見つけて衝動買いした。
「戦略的衝動買い」とは?
そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。
それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである(連載目次はこちら)。
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