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マンガ家さんが20型4Kタブレット「TOUGHPAD 4K」を試す—颯田直斗先生編

2013年10月01日 18時30分更新

文● 林 佑樹(@necamax

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20分間ほどの描画過程をチェック

 まず何よりのポイントは、画面の広さだ。CLIP STUDIOは多機能であるため、解像度1920×1080ドットでは画面が足りないことが多々ある。その点、TOUGHPAD 4K UT-MB5は掲載した写真のようにとても広々している。颯田直斗先生もまず最初にこの点で大喜びしていた。たとえばほぼ等倍に近いレベルで眉毛を塗り塗りするといった場合は、解像度3840×2560ドットあれば、画面を動かすことなく両方の眉毛をレタッチできそうだなぁと感じた。

まずは丸ペンなどで追従性をチェック。TOUGHPAD 4K UT-MB5自体が最終的なチューニング途中とのことだが、見ている分には問題なさそうだった

ペンを変更してすばやく線を連続で引いてみる。これもレスポンスがよく、このあたりから颯田直斗先生のテンションはとても高くなっていた。とくに鉛筆系ペン先の追従性はとても自然だった

CLIP STUDIOのペンとタッチ操作を自動的認識する機能は有効だった。写真は思いっきり拡大したもので、細かく見てみると筆圧検知の細かさがよくわかる

というわけで下書きが開始された。パームリジェクションが行われているため、ペン先以外の部分が触れても誤入力は生じにくい。CLIP STUDIO側でも管理しているのもあるが、誤入力らしい誤入力は通しで2回だった

ピンチイン/アウトのレスポンスもよく、筆圧の具合をチェックしながらといった進み方だった。このあたりから開発の人もいっしょにチェック状態になった

順調に進む下書き。開発の方はこういったイラストレーション用途を想定はしていたが、初めて目の前で行なわれたのもあってか、テンションが高かった。やはり常に気にしていたのは使い勝手

解像度の高さから、左右のツールやメニューが邪魔にならない点が魅力。この点はIllustratorを使うユーザーからも評価が高いとのことだ

ペン入れに入る。このときも順調というかレスポンスがいいため、進みは順調。キャンバスサイズは215×293mm、600dpi。ほぼ100%表示でガシガシ描けるのもメリットといえそうだ

ペン先とカーソルの位置は同じ場所になりズレがなかった。好みの分かれるところだが、颯田直斗先生としては微妙に位置をずらせる機能がほしいとのこと

開発の人が操作をデモすることも。CLIP STUDIOを見たのが初めてだったようで、2点ドラッグでの画面回転に関心していた

筆圧検知の高さはこのあたりで納得になった。まえがきの階調がとてもいい感じ。またヒストリーなどもUIのサイズを大きくしなくても指先でタッチできるのもチェックだ

アノトペンのレスポンスにほとんど文句がないようで、開発者との細かい仕様についてのトークが続いた。頻度はごくわずかだったが、描画途中で筆圧検知が飛ぶ現象があった。颯田直斗先生も気にしていたが、開発者曰く、チューニングで改善できそうとのこと

順調に進む作画

完成したイラスト。時間の都合でフィニッシュまで進まなかったのだが、各種線の状況でTOUGHPAD 4K UT-MB5の良さがわかってもらえると思う(サムネイル画像をクリックすると、上下とも3840×2560ドットの画像を表示します)

漫画家やイラストレーターへの販売も検討!?

 法人向けのみで展開されてるTOUGHPAD 4K UT-MB5だが、今回の作画過程を見ていた開発者から個人に対しても検討したいとの発言があった。プロの作家であり、法人化しているのであれば導入にあたり障害は少なく、法人化してない場合でもOKになる可能性が生まれたわけだ。また颯田直斗先生としては、立ったままでちょっと調べきれていないため、座って描きたいとも発言していた。

 これについては、パナソニック側もさまざまなイラストレーター・マンガ家からの意見を聞きたいとのことなので、後日、その様子をお伝えするチャンスがあるかもしれない。筆者自身もフォトレタッチや撮影補助道具として、TOUGHPAD 4K UT-MB5は魅力的に感じており、本体自体のレビューをここで予約しておこう。


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