バッテリー容量が3000mAhを超える3機種、ARROWS NX/AQUOS PHONE SERIE/AQUOS PHONE Xxを比較してきたスマホ定点観測。最後は一番知りたいスタミナテストを実施する。いつものワンセグ、YouTubeの視聴テスト以外に、現在地検索や電子書籍の利用時の電池消費についてもチェックしてみた。
おさらいとしてスペック表から
まずは3機種の主なスペック、対応機能を確認しておこう。
ドコモ 「ARROWS NX F-06E」 |
au 「AQUOS PHONE SERIE SHL22」 |
ソフトバンク 「AQUOS PHONE Xx 206SH」 |
|
---|---|---|---|
メーカー | 富士通 | シャープ | シャープ |
本体サイズ | 約70×139×9.9mm | 約70×142×9.9mm | 約71×140×9.9mm |
重量 | 約163g | 約155g | 約159g |
画面サイズ | 5.2型 | 4.9型 | 5型 |
画面解像度 | 1080×1920ドット | 720×1280ドット | 1080×1920ドット |
OS | Android 4.2.2 | Android 4.2.2 | Android 4.2.2 |
CPU | クアッドコア 1.7GHz | クアッドコア 1.7GHz | クアッドコア 1.7GHz |
ROM/RAM | 64GB/2GB | 16GB/2GB | 32GB/2GB |
メモリーカード | microSDXC(64GB) | microSDXC(64GB) | microSDXC(64GB) |
下り最大通信速度 |
100Mbps (Xi) |
100Mbps (4G LTE) |
76Mbps (SoftBank 4G) |
無線LAN | 2.4/5GHz対応 | 2.4/5GHz対応 | 2.4/5GHz対応 |
テザリング | ○(最大8台) | ○(最大10台) | ○(最大10台) |
カメラ画素数 |
1630万画素CMOS (裏面照射型) |
1310万画素CMOS (裏面照射型) |
1310万画素CMOS (裏面照射型) |
インカメラ |
130万画素CMOS (裏面照射型) |
207万画素CMOS (裏面照射型) |
207万画素CMOS (裏面照射型) |
防水/防塵 | ○/○ | ○/○ | ○/× |
ワンセグ連続視聴 | 6時間 | 11時間30分 | 8時間30分 |
FeliCa | ○ | ○ | ○ |
赤外線通信 | ○ | ○ | ○ |
NFC | ○ | ○ | ○ |
Bluetooth | 4.0 | 4.0 | 4.0 |
HDMI | ○(MHL) | × | ○(MHL) |
SIM形状 | microSIM | microSIM | microSIM |
バッテリー容量 | 3020mAh | 3080mAh | 3080mAh |
Qi | × | × | × |
カラバリ | Black、White | ブルー、ホワイト、ブラック | ラスターホワイト、ブルー、ブラック |
このスペックと料金を合わせた1回目(関連記事)、そして前回のカメラテスト(関連記事)でARROWS NXが2勝して一歩リード。追うのがAQUOS PHONE Xxで、こちらはスピードチェック(関連記事)で1勝している。AQUOS PHONE SERIEもAQUOS PHONE Xxと近い結果なのだが、スピードチェックでは意外と差が開いた。しかし今回のテストはIGZO液晶搭載の本機が有利かもしれない。
では、ワンセグからチェックしていく。
ワンセグチェックでは
AQUOS PHONE SERIE圧勝
いつものようにワンセグが受信できない部屋に、ロジテックのホームアンテナ「LDT-ANT1BK」を設置し、半径約1.5mのワンセグエリアをつくり、スマートフォンを少しずつ遠ざけながら受信感度をチェック、そのまま実際の視聴時間もテストした。
ARROWS NX | AQUOS PHONE SERIE | AQUOS PHONE Xx | |
---|---|---|---|
アンテナ形状 | ホイップ式 |
内蔵型 (イヤホン接続推奨) |
ホイップ式 |
視聴感度 | 2.5m | 2.5m以上 | 2.5m |
公式スペック | 6時間 | 11時間30分 | 8時間30分 |
連続視聴時間 | 5時間30分 |
13時間15分 +残量10% |
8時間45分 +残量4% |
バッテリー容量 | 3020mAh | 3080mAh | 3080mAh |
フルセグ対応 | ○ | × | ○ |
このテストで最も優秀だったのがAQUOS PHONE SERIE。公式スペックをさらに上回る13時間超えを達成。しかもまだ電池が10%残るという、ダントツのスタミナを見せた。本連載での歴代機種でもトップの成績だ。また視聴感度もイヤホン接続が推奨とは言え、2.5m以上に達しても受信が途切れること無く安定して視聴が可能だった。
なお、フルセグ対応の2機種はフルセグではさすがに電力消費が激しいので、どちらも「ワンセグ固定」に設定している。結果、AQUOS PHONE Xxが8時間45分。ワンセグ終了後も電池残量がわずかだが残っており、SERIEには及ばないが十分スタミナがあると言えるだろう。
ARROWS NXは残念ながら5時間30分という結果。電池残量もゼロとなった。電池容量を考えるとこれはもっと伸びてほしかった。
YouTube2時間視聴
3機種とも優秀だが……
続いてYouTubeの動画を2時間再生するテスト。2時間後の電池残量を見る。こちらはWi-FiではなくLTE(4G)に接続しテストを行った。過去最も優秀だったのは残量が88%だったGALAXY Note II SC-02EとAQUOS PHONE ZETA SH-02Eだ。とくにSH-02Eは電池容量が2320mAhなのでIGZO液晶が効果を発揮した可能性が高い。
ARROWS NX | AQUOS PHONE SERIE | AQUOS PHONE Xx | |
---|---|---|---|
2時間視聴後の バッテリー残量 |
75% | 76% | 80% |
結果は残量80%のAQUOS PHONE Xxがトップ。この機種はIGZO液晶は非搭載だ。ただしシャープ独自のS-CGSilicon液晶を搭載。この液晶も優秀なのが分かる。ただ前機種のAQUOS PHONE Xx 203SH(電池容量2200mAh)も同じ結果であり、バッテリー容量が増えても、CPUや画面解像度など、あるいはアプリの要素によって、ほぼ同じ程度となった。ワンセグでもそうだったが、バッテリー容量だけではスタミナは判断できないことが分かる。
つづいては、IGZO液晶搭載のAQUOS PHONE SERIE。残量は76%。優秀なほうではあるが、3080mAhの電池容量とIGZO液晶搭載ならもっと良い成績を期待したくなる。3位はARROWS NXだが残量は75%とほとんどSERIEと差はない。すごくいい成績というわけではないが、ARROWS NXになって、これまでのARROWSのイメージから変化しているのは確かだ。
成績自体は3機種とも悪くないのだが、期待していたほどではないというのが筆者の印象。画面サイズも大きいだけに消費電力も多いのかもしれない。
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