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佐武宇綺が聞いちゃいます オーディオのココが知りたいです! 第4回

9nineのライブやレコーディング話も飛び出す貴重な対談

うっきーの答えは完璧!? 聴き比べテストでわかる音源の差 (6/7)

2013年08月20日 15時00分更新

文● 荒井敏郎

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音源に近いライブをするにはバランスが重要

対談中は、9nineのレコーディングやライブで歌うことの難しさなどを話してもらいました。ステージ上の音というのは、アーティストだけが感じられるものなので、とても貴重な内容です

 これまでオーディオについてさまざまなことを学んできた佐武さん。少し踏み込んで、佐武さんが考える「いい音」やオーディオについて小島さんと対談してもらいました。少しずつですが、着実にオーディオ女子としてステップアップしている様子がわかります。

── 佐武さんが聴いてほしいオーディオ環境とは!?

小島 例えばラックスマンの製品を使ってくれている人たちは、いろんなジャンルの音楽を聴いています。そして、機械の実力を発揮するための音がほしいんですよね。中には、アイドルの曲をいい音で聴きたいと思ってオーディオをやっている人もいるでしょう。そんな人たちに、どういう音で聴いてほしいのか、うっきーの思いを教えてほしいですね。

佐武 私たちを担当してくれているエンジニアさんは音にすごくこだわっている人が多いから、そのままの音を大切にしていると思うんです。なので、CDの音源を楽しめる方法で聴いてほしいですね。

小島 パソコンに取り込んでも、CDと同じクオリティーで聴くことができるので、それで楽しむことが大事だということですね。そうなってくると、アーティストの人だけが知っているマスターの音がどういう音なのか知りたくなるんですよね。例えば9nineの曲を5人それぞれが歌ったものがあれば、それと比較できるんですけど、オリジナルがわからないから、9nineの音をオーディオでどう引き出すべきなのかわからないんです。

佐武 そうですね。

小島 だからというわけではないですが、ライブを体全体で経験すると、それがいい音を求める指針になったりします。

佐武 CDはきれいに録ってますけど、時間が経っているもので、ライブだといまのものじゃないですか。例えば「Cross Over」だと、レコーディングのとき私は10代だし、いまと声が違ったりするんですよ。ライブでは、声の成長なんかも確認してほしいですね。あと、音楽を聴くときにヘッドホンは重要だと思います。

小島 こういう聴き方して選びなよ、みたいなものはありますか?

佐武 そうですね。いま出ている新曲の「Evolution No.9」はロックな曲調なので、重低音が響くようなヘッドホンがいいかもしれません。若い子が使うならMONSTER(モンスター)とか……。オシャレだし、いいんじゃないかなって思いますね。

小島 特に低音はCDとライブで音が全然違いますよね?

佐武 それは頭で聴くのと体で感じるのの違いじゃないですかね? ライブでは、音が発する風みたいなものに当たりながら声を出すと、自分が楽器になったみたいな感じになります。

小島 なるほど。それは面白いですね。

佐武 私たちも、できるだけ音源に近いパフォーマンスが見せられるようになりたいとは思っていますね。具体的には「桜、ゆれる」とか……。バラード曲はレコーディングのときは歌いやすいんですよ。それがライブハウスになると、いろんなノイズが入ってきて、レコーディングと同じように歌っているつもりでも、自分が力んでるように聞こえます。そういうところは改善していきたいですね。ライブの音の調整が全員フラットのままだと、自分の声が小さいときがあるんです。メンバーのひとりひとりの音量が違うんですよ。ちゃあぽんの声はパワーがあって、うちの声は細くて、パワーというより一直線のストレートみたいな感じです。だから、うちを少し強くしたらちゃあぽんと同じくらいの音量になるんです。なので、このバランスが崩れると力んで歌っちゃうんですよね。

小島 なるほど、レベルが同じになっちゃうと声を大きくしようと思っちゃうんですね。

佐武 そうです。同じ音量だと、「宇綺だけ声が小さいぞ、歌ってるの?」ってなっちゃうので……。

小島 ライブでCDのバランスと全然違うことってありますよね。そういうことなんですね。

佐武 そうですね。そしてそれは積み重ねないとわからないことなので……。力んだ声になると雑に聞こえちゃったりして、CDを基準にしているからこそ悔しいですね。

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