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最新スマホも続々登場! Mobile World Congress 2013レポ 第23回

AppleとGoogleに逆襲開始? MWCで注目の新OSをまとめた

2013年03月05日 18時00分更新

文● 末岡洋子

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Huawei参加により中立性をアピールできるか?
Samsungが主導のTizen

 つづいてTizen Associationは、SamsungとIntelが立ち上げた業界団体で、Linux Foundationのもとでプロジェクトが進んでいる。IntelのMoblinとNokiaのMaemoと合流して生まれたMeeGoの延長線上にある。NokiaがMicrosoftと提携したことにより、事実上MeeGoが終わったあと、Samsungが加わって2011年にスタートした。そこにLiMo FoundationからNTTドコモやFrance Telecom(Orange)らが合流してきたという経緯を持つ。

Samsung製のデモ機

 MWC会期中のTizenのイベントでは、チェアマンを務めるNTTドコモの執行役員、永田清人氏、France Telecom、Samsung、Intel、Huaweiの5社から代表者が集まった(Tizen Associationにはこのほか、Vodafone、Sprint Nextel、SK Telecom、KTなどのオペレーター、富士通、NEC、Panasonicも参加している)。

ドコモの永田氏を含む、Tizenイベントでの出席者

 永田氏はここで、製品化の土台となる「Tizen 2.0」をMWC前にリリースしたこと、Huaweiが技術ステアリングコミッティーに参加することの2つを発表した。ポイントとなるのは、技術的な作業を進めている場である技術ステアリングコミッティーにHuaweiが参加することで、“Tizen=Samsung”の印象を払拭できるということだ。TizenはSamsungの力が大きすぎるために他のベンダーが入らないのではないかという危惧が指摘されていた(MeeGoが失敗した理由の1つが、Nokiaが主導していることから他のメーカーが回避したと言われている)。

ドコモが自社サービスを展開
携帯事業者中心のOSへの取り組みは過去失敗続きだが……

 TizenもFirefox OS同様にHTML5をベースとしており、Firefox OSなど他のプラットフォーム上で動くHTML5アプリはTizenでも動くようだ。イベントではSamsungの試作機も展示し、ゲームの「Cut the rope」や動画サービス「vimeo」などを動かしていた。

 TizenはFirefox OSから少し遅れて登場することになりそうだ。France TelecomのYves Maitre氏は発表会の場で、「2013年中に発表する」と述べ今秋の新学期シーズンを示唆した。NTTドコモの永田氏も「10月になる可能性が高い」とした。NTTドコモは最初は1機種を投入する予定のようだ。

 永田氏はまた、ドコモのアプリストア「dマーケット」やおサイフケータイ、ワンセグなど日本独自の機能をしっかり展開する計画も明らかにしている。Tizenを支援する理由として、永田氏は「多様化」を挙げた。他のソリューションを否定するわけではないとしながら、「(Tizenは)最も潜在性が高い候補で、チームもパワフルだ」とした。

 Maitre氏は、Tizenのオープン性や堅牢性とともに「差別化につながるカスタマイズが可能になる」と述べた。またHTML5によるオープンなWebはアプリ開発者、さらにはユーザーにもメリットをもたらすだろうとした。Firefox OS側との協業の可能性については、「(どちらかに)フォーカスする必要がある。全体としてHTML5が成功することが大切」とMaitre氏は述べた。

 これまでオペレーター中心となって、モバイルOS(LiMo Foundation)やアプリケーションストア(WAC)を作ろうという取り組みは、実はことごとく(と言ってもよいだろう)失敗している。Tizenは新たに登場する4種類のOSの中で、従来の業界団体の色が強いが、今回こそうまくいくのだろうか? この点についてFrance TelecomのMaitre氏は、LiMoのときは「1つの決断を下すのに、投票して決めていくなどプロセスに時間がかかりすぎていた」と振り返る。今回は技術面はLinux Foundationにまかせる事で迅速に動くことができると語った。

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