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アニメファンならぜひ行きたい!聖地巡礼ツアー 第18回

アニメファンからミリタリーファンまで盛り上がる大洗

ガールズ&パンツァーの聖地・大洗で初日の出&初詣!

2013年01月27日 15時00分更新

文● 中村信博

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 毎年10月の声を聞くようになると、筆者の頭を悩ませることがある。それは「ASCII.jpの年越し企画、今年はどこで迎えよう」てことだ。

 関東圏のアニメ聖地やそれに関連する地域の神社仏閣をめぐり、アニメファンならではの年末年始を迎えようというこの企画。埼玉・鷲宮神社での初詣一番乗りも達成した。栃木・足利織姫神社での初日の出も見ることができた。2012年は秩父の定林寺で除夜の鐘を打ち、その後は足利から久喜を経て、最後は八王子の萌え寺・了法寺でシメるというロングランも経験した。あとはどこへ行けばいいっていうんだ……。

 ネットを駆使して関東各地の年末年始のイベント情報をチェックするものの、関東圏での聖地となると限られてくるし、そもそもアニメや萌え企画とからめて年末年始のイベントを開催するところはその内のごくごく一部。もういっそのこと神田明神でお茶を濁そうかとも思ったけれど、手近なところで済ませるのも何だか味気ない気がする。そういうわけで、秋からずっと悶々とした日々を過ごしていた。

 折しも、世の聖地ファンの間では「ガールズ&パンツァー」旋風が巻き起こっている。特に主人公達の学校・県立大洗女子のお膝元となる茨城県大洗(正確には、主人公達の学校は海の上にあって大洗には無いのだが……)では、地元の新聞社でも取り上げられるくらいのにぎわいを見せているというではないか。そういえば、筆者は電アスレース部のラリー担当であると共に、ミリタリー部の外部構成員だったりもする。ならばミリタリーな視点で大洗を紹介するのも面白いんじゃね? 大洗なら神社での初詣も初日の出も体験することができるし! と思いついたわけだ。

 年末年始恒例、ASCII.jp聖地探訪部の年越し巡礼企画。今年は話題の「ガールズ&パンツァー」の舞台・茨城県大洗を、のんびり気分で訪ねてみよう。

コミケ3日目からどう動くかがキモ

 12月31日。筆者は「コミックマーケット83」の3日目が開かれていた、東京・有明の東京ビッグサイトにいた。知人のマンガ家やイラストレーターへのあいさつ回りを終え、最終日恒例の三本締めを打つと、筆者は急いで青海のパーキングへと向かう。今年もコミケ会場から取材へと直行だ。

 近くのガソリンスタンドで燃料を満タンにして、新木場インターから首都高湾岸線へ。葛西ジャンクションからC2、5号線へと乗り継ぎ、三郷バリアから常磐自動車道へと乗る。帰省ラッシュにぶつかるかも、と心配していたけれど、大みそかのこの時間帯はピークを過ぎた頃合らしい。ノンストップで常磐道を北上した筆者は、友部ジャンクションから北関東自動車道へ。出発から約2時間で、静かな大みそかの夜を迎えている大洗の街へと入った。

 まずは1年の終い風呂にゆっくりと浸かりたい! ということで向かったのは、大洗の街の南にある「潮騒の湯」。実は大洗は、街外れに温泉スタンドがあるほどの隠れた温泉の街なのだ。

大洗の温泉は基本的にナトリウム塩化物泉。大昔に地面に閉じ込められた海水が温泉となって湧き出しているのだ。塩気が強いから血行が促進され、今のような真冬でも湯冷めしにくいという(写真提供:天然温泉潮騒の湯)

 温泉でほっこり身体を温め、閉店間際のラーメン屋さんに駆け込んで年越ソバならぬ年越ラーメン(筆者はそばが食べられない……)をすすると、いよいよ本日最初の目的地、大洗磯前神社へ。時刻はまだ20時、境内には準備中の屋台が何軒か並んでいるほかは、筆者以外に参拝客は誰もいない。海が近いせいか寒さもそれほどではなく、境内を散策しながら開門の時を待つ。

海岸沿いからまっすぐに丘の上へと続く階段を上ると、大洗磯前神社だ。境内は準備中の屋台の煌々とした光が照らしていた。まだ社殿へと続く門は柵で閉じられている

柵の前に立って社殿を眺める。くぐると1年の穢れや罪が祓われるという茅の輪の向こうに、渋味のある色合いの拝殿が建っていた。大洗磯前神社は856年創建の古い社で、国造りの神である大国主命(おおくにぬしのみこと)の別名、大己貴命 (おおなむちのみこと)を祀る。入母屋造の拝殿は1690年、水戸藩主だった徳川光圀によって造営された

 年越しまであと1時間。三々五々集まってきた人々で、筆者の後ろは100人ほどの列になっている。「茅の輪の前まで進んでお待ちください」神社関係者の手でゆっくりと柵が開かれ、筆者を先頭にした列がぞろぞろと進んでその時を待っていた。昨年までと違って、今年はずいぶん簡単に初詣先頭を取ることができたなあ……そう、のんびりと考えていたのだが!

午後11時。柵が開かれ、並んでいた初詣客が茅の輪の前まで進む。さっきまでは筆者1人きりだったけど、午前0時を前に一気に増えた!

なぜか後からやってきた人々が、我々を横目に拝殿前に集まり始めた。神社関係者に聞いてみると、なんと「列に並ぶのが嫌な人は並ばなくてもいい」なんて指示が神社側から出ていたとか。これじゃ我々が並んでいた意味がないじゃないか!(笑)

 ちょっとばかり残念なこともあったけれど、ともかく年越しだ。自然とカウントダウンの声が上がり、筆者もその声に唱和。そしていよいよ午前0時……

 2013年、あけましておめでとうございます!!

拝殿横の絵馬かけ所には、たくさんのガルパンの痛絵馬が!

毎年恒例のおみくじチャレンジ、今年は「吉」と出た。可もなく不可もなくって感じ?

あっという間に参拝待ちの列は下の大鳥居まで伸び、さらにずっと向こうまで続いていた。大洗磯前神社は、茨城でも有数の初詣スポットなのだ

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