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International CES 2013レポート 第9回

2013年、怒濤のごとき4Kテレビの大波がやってくるのか?

2013年01月10日 17時43分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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 北米最大の家電見本市である「International CES」。PCが主役級になったり、その座から滑り落ちたりと、ジャンルによって栄枯盛衰はあれど、いつも必ず主役級の存在であり続けているのが、テレビである。

 2012年のCES 2012では、テレビ界の主役は「スマートテレビ」であった。そして2013年に主役となったのは、間違いなく「4Kテレビ」(4K=3840×2160、米国ではUHD TVとも呼ぶ)だ。この記事では各社の4Kテレビの動向についてお伝えしたい。

55インチ以上で4Kテレビを拡充する理由として東芝は、フルHD解像度では大画面化にともない、画素密度の荒さが目についてしまい、満足感が低下することを挙げている

先陣を切って買いやすい価格を目指す東芝

左から84インチ、65インチ、58インチの3種類を投入する東芝

 既報のとおりCESでは先陣を切って4Kテレビの新製品を発表したのが東芝だ。84インチを筆頭に、65インチと58インチの3製品をラインナップ。特に65インチと58インチは、「インチ/1万円」を切る実売価格を予定すると宣言。100万円を超える製品が珍しくない4Kテレビ市場にも、それなりにリーズナブルな価格帯の製品が早くも登場するようだ。とはいえ、各社とも現状のテレビ市場の値崩れは繰り返したくはない。4Kテレビは当面、プレミアムな価格帯に止まるだろう。

六畳間でも(あまり)無理なく置ける58インチ4Kテレビ

4Kテレビの魅力は圧倒的な高精細。マンハッタンの夜景を4K撮影した映像では、まさに肉眼で見ているかのような精緻な風景を映し出す

東芝では現状で最も簡単に4K出力が可能であるPCを使い、4K解像度でのゲーム画面をひろうしていた

ソニーとパナソニックは56インチの4K有機ELを出品

ソニーが発表した世界初の56インチ4K有機ELテレビ。写真の場面は新宿の夜景

 日本勢ではソニーとパナソニックが、4K解像度で56インチの有機EL(OLED)テレビの試作機を披露して話題を呼んだ。ソニーは56インチ4Kとしては世界初の有機ELテレビでもあり(関連記事)、その美しい発色とコントラストを試作機でも存分に披露していた。パナソニックが披露した56インチ4K有機ELテレビは、自社開発の印刷技術を用いてパネルを生産するとのことで、既存の有機ELディスプレーパネルよりも低コストでの量産が可能と見られている。

ソニーの翌日に、パナソニックが発表した56インチ4K有機ELテレビ。表示品質の高い大画面有機ELディスプレーパネルを、低コストで作れる技術と期待されている

 ソニーは液晶テレビでも、84/65/55インチの3製品の4Kテレビを発表。こちらも55インチサイズ以上のラインナップを拡充していく。

ソニーの新しい4K「ブラビア」。3種類のサイズを製品化する

デザインは昨今では珍しい、画面の両サイドに目立つスピーカーを配置したデザイン。映像だけでなく優れた音質も持つことを、見た目からアピールする

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