ソニーから、「HDR-PJ790V」や「HDR-PJ630V」、「HDR-CX430V」など、フルHDビデオカメラ「ハンディカム」の新機種6モデルが発表された。
従来、最上位機種のみに搭載されていた「空間光学手ブレ補正」が4モデルに拡大しているのがラインナップの特徴。空間光学手ブレ補正は、レンズ群と撮像素子を1つのユニットとしてまとめ、それを動かす仕組みにより、手ブレ補正エリアが拡大。ズーム時でもワイド撮影時と同程度の手ブレ補正効果を実現する。さらにレンズをまとめたことで理想的な光学配置をキープできるため、画質の劣化(明るさの劣化)が少ないのが特徴だ。
新機種ではこの空間光学手ブレ補正のユニットを20~40%ほど小型化し、ミドルレンジおよびエントリー機種への内蔵を可能とした。レンズも全機種で広角側の画角が26.8mm以上と高視野角となっている。
また、画像処理エンジンの「Bionz」が全モデルで新しくなり、解像感が向上しているほか、多くの機種で新型の5.1ch録音システムを採用し、録画時の音声のノイズを大幅に低減している。
そのほか、アクセサリーシューが「α99」や「NEX-5R」「NEX-6」などと同じ新型のもの(Multi Interface Shoe)となり、AVケーブルやUSBケーブルを接続する外部端子も新しいものとなっている。このため、従来のハンディカム用アクセサリーを使う場合は変換アダプタ―などが必要となる。
ハイエンドモデルはプロジェクター機能を大幅強化
従来のハイエンドモデルはプロジェクター搭載/非搭載で2機種を用意していたが、今回はプロジェクター搭載の「HDR-PJ790V」の1機種のみとなる。
撮像素子は665万画素のExmor R CMOSセンサーを採用し、光学10倍ズームレンズを搭載。もちろん空間光学手ブレ補正を内蔵するほか、広角側の画角は26mmでハンディカムでは最大の広い画角となる。内蔵メモリーは96GBで、3型(92万画素)のタッチパネルディスプレーを搭載。1月18日発売予定で予想実売価格は15万円前後となる。
大きく進化したのは内蔵プロジェクター。輝度が20ルーメンから35ルーメンにアップしたほか、解像度が従来の640×360ドットから854×480ドットに向上。より明るく、きめの細かい映像を表示できるようになった。
さらにHDMI入力の実装により、PCやスマートフォンなどの画面をPJ790Vを通して投影できるようになっている。
また、内蔵マイクを独立型とすることで、従来機種と比較して風音の低減率は最大90%(ウィンドスクリーン装着時)になるという。
空間光学手ブレ補正を全面的に採用したミドルレンジモデル
ミドルレンジモデルは、プロジェクター搭載の「HDR-PJ630V」と非搭載の「HDR-CX630V」の2機種を用意。どちらも空間光学手ブレ補正を内蔵する。撮像素子は543万画素のExmor R CMOSセンサーを採用し、光学12倍ズームレンズを搭載。内蔵メモリーは64GBで、3型(92万画素)のタッチパネルディスプレーを搭載する。1月18日発売予定で予想実売価格はPJ630Vが11万円前後、CX630Vが10万円前後となる。
PJ630Vのプロジェクターは20ルーメン、640×360ドットのものとなるが、HDMIの外部入力には対応。PJ790Vと同じくPCなどの画面を投影できる。
PJ630V/CX630Vともにマイクは独立型ではないが、録音システムはPJ790Vと同じものを採用する。
