ソニーは15日、ウォークマン最上位機種「NW-ZX2」を国内で2月14日から発売すると発表した。海外では2015 International CESで発表済み。予想実売価格は13万円前後。
従来の最上位機種「NW-ZX1」の上位モデルという位置づけ(ZX1は併売となる)。新機種は本体にアルミフレームと金メッキを施した銅板を採用。銅板を採用することで抵抗値を下げ、クリアで力強い低音域を実現した。
大幅に強化されているのが電源部。まず、電気二重層キャパシタを追加し、急激な電圧降下を防ぐことで正確な信号出力が可能となった。
バッテリーも新開発のものを採用し、ZX1から容量を2倍(1860mAh、ハイレゾ再生で約33時間)としつつ、抵抗値を1/2に下げたことで、透明感の向上や音の立ち上がり、スピード感の強化、力強い低音域を実現している。
さらに、同社のポータブルヘッドフォンアンプ「PHA-2」と同じ厚膜銅箔プリント基板を採用することでボーカルの定位の向上や広い空間表現、濁りのない音を再現するほか、アンプ部のチャージポンプ電源を従来の「POSCAP」×3から「OS-CON」×7に変更。フィルムコンデンサーを採用することで量感のある低音と力強い中高域、ボーカルのクリアな音を実現する。
オーディオラインも強化されている。回路のレイアウトを見直すことで中域の特性が向上。また、ヘッドフォン出力用のローパスフィルターに大型のコイルとメルフ抵抗を採用。歪みを抑えつつ、ノイズレベルを低減することで音の解像感を向上させている。
さらにアンプとヘッドフォンをつなぐ線のグラウンド(GND)をLRで分離することで、ステレオ感を向上しつつ歪みを低減。はんだには同社のハイエンドオーディオ製品で採用されている無鉛はんだを採用することで、自然な音のバランスを実現している。
このほか、44.1/88.2/176.4kHz用の水晶発振器を追加。48/96/192kHz用クロックと切り替えることで完全な同期が可能で、透明感のある音を再現でき、DSD再生(リニアPCM変換)は従来の2.8MHzだけでなく5.6MHzにも対応する。
メモリーは内蔵の128GBに加え、microSDカードによる容量の追加にも対応。OSにはAndroid 4.2を採用し、無線LANとBluetoothに対応する。なお、Bluetoothは同社の新しい高音質コーデック「LDAC」に対応し、SBCなどと比べて約3倍の情報量を伝送可能だという。
