言うまでもなく、タッチセンサーの方は十分快適だ。問題を感じる部分はない。それだけでなく、Duo 11では「ペン」が使えるようになっているのも重要な点である。
Duo 11で採用されているのは、筆圧にも対応したスタイラスペンである。ガラス面をタップしながら使うので、書くときにカチカチと音が鳴るのがちょっと気になるが、書き味は上々だ。ペン先は2種類の硬さのものがついてくるので、音やひっかかりなど、好みに合う方を選べる。
このペンは電池を内蔵しており、当然ある程度の期間で消耗する。電池は「単6」とちょっと珍しいものだから、通販などで予備を買って、カバンの奥などに常備しておくといいだろう。どのくらいの電池寿命なのかはわからないが、かつて同種のスタイラスペンを使った経験から言えば、1年程度は大丈夫だと思われる。
Duo 11の場合、タッチセンサーとペンのセンサーが両方搭載されている。ペンがディスプレーに近くにあり、「書いている状態」と判断された場合には、タッチの方がオフになる。すなわち、画面に手をついてペンで文字や絵を描く際に、タッチの誤動作によって書きにくくならないように、という配慮だ。
試作機の場合、この調整が100%とはいえないようで、書き始めなどで手のひらで線が書かれてしまうこともあった。フルHDの画面では、細くて細かな線も描けるので、紙に文字を書くように、かなり細かな書き方もできる。この種のペンデバイスを多く使ってきたが、書きやすさの面で、Duo 11はかなり良好だと感じた。
この特性を生かすためか、ペン系のアプリが多く提供されるのも、Duo 11の特徴といえる。OS付属の「Journal」などのほかにも、Office 2010に含まれる「OneNote」も有効活用できる。また、MetaMojiの手書き入力IME「Mazec」が広く採用されているほか、販売開始と同時にダウンロード提供という形を採るが、手書きで図や文字を自由に書くことに特化した「Note Anytime for VAIO」も提供される。今回はまだ準備が整わず、試用は叶わなかったが、こちらはWinRTで記述された「Windowsストア アプリ」となるため、より全画面での利用に向くだろう。すでに公開されている同じアプリのiOS版から考えると、かなりDuo 11の特性に向いたものになると予想できる。
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