もうひとつ、この構造で気になるのは、ディスプレー面が常に露出することだ。ガラス面に力がかかっての故障や、キズなどの問題が気になるだろう。ただこの点も、実際にはそう問題ではない。昨今のタブレットと同様、きわめて硬いガラスを採用しているためだ。ソニーは動作検証の一環として、鉄球をディスプレー面に落としても壊れないことを確認している。もちろん、汚れなどを含めて、精神衛生上の問題はまた別であるし、衝撃の加え方によっては割れてしまうのは、やはりタブレットと同様である。
ディスプレーのサイズは11.6型。解像度は1920×1080ドット、いわゆるフルHDであり、当然縦横比も16:9となる。Windows 8の「Windows 8スタイル」(旧称Metroスタイル)ユーザーインターフェース上では、解像度の細かさはさほど感じられないが、デスクトップ画面になると、この解像感は圧倒的なものがある。OSの変化にともない使い方に変化が生まれつつあることも大きいが、なにより「もう1366×768ドット程度の解像度では、満足できなくなっているのだな」としみじみ感じる。このサイズでこの解像度であることが、Duo 11の美点のひとつだとはっきり感じる。
スライドさせて一体化する構造で「タブレット的」に使う時を考えてか、ボディーは底面まですっきりした構造だ。AC電源端子やGigabit Ethernet端子などは背面、その他は左右に振り分けた形になっている。純粋なタブレットに比べると分厚くなっているが、「時々タブレット的に使う」ならば、これでも十分だろう。付属のペンを使う時にも向いた形といえる。

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