薄く、軽くなったデザインと、筆者の小さい手の問題
iPhone 5のデザインは、LTEやテザリングよりも語られることが少ないが、筆者にとっては非常に満足のいくものになった。まず軽さ。112gはiPhone 4から25g、iPhone 4Sから28g軽くなった。たった28gとはいえ、1円玉28枚分と考えると、どうだろう。そして厚みは、1.7mm薄くなっている。
iPhone 4Sを長時間使っていると、ちょっと手首が疲れる感覚があったのは事実だ。特に片手で握ってフリック入力をしていると、その重さがより強調されるような感覚に陥る。iPhone 5よりも軽い端末は他にもあるが、これまでよりも手首への負担は減ってくるはずだ。これは少し長い視点でみてみたい。
また、端末のサイズだ。筆者の手は小さい方だが、幅が変わらず、薄くなれば、握ったときに余裕が生まれる。片手で握って親指でフリック入力をするには、親指の可動範囲が広くなって快適さが増すのだ。
ところが、画面の長さは伸びた。フリック入力に最適な位置で入力していると、画面上部に配置されている、メニューを閉じたり戻ったりするボタンには届かない。アプリによっては、画面をフリックすれば1つ前の画面に戻れたりするが、こうしたアプリのUIの工夫と相まって、解決されていく問題ではないだろうか。
パノラマ写真は縦にも横にも楽しい
これはiPhone 4Sでも対応した機能だが、iPhoneのカメラにパノラマ撮影機能が追加された。iPhoneを左から右に動かすよう画面にガイドが出てきて、横長の写真を撮影できるようになる。
加速度センサーを使って端末の動きを感知しており、上下のぶれやスピードなどを画面で指示してくれる。できあがった写真は1枚10MBほどの大容量で保存される。写真の一部を切り取って横長の写真を合成するわけではないので、より広角なパノラマ写真が作れる点がポイントだ。
ここでお気に入りの使い方を2つ。
1つは、パノラマ写真の長さを、自分の好きなところで中断できるというもの。ガイドではとても長く撮影するような長方形が表示されているが、撮影を始めて途中でシャッターボタンを押せば、そこまでのパノラマ写真ができあがる仕組みとなっている。被写体や風景に応じて、好きな長さのパノラマ写真を撮影しよう。
2つ目は、タテでもパノラマ撮影ができると言う点。たとえば、目の前にある大木のダイナミックさを残すには、十分離れて撮影する必要があったが、端末をタテに動かすことで、縦に非常に長い写真を撮影できる。坂道の風景、谷間の景色、高層ビルなどはぜひこの撮影方法を生かしたいところだ。