このページの本文へ

仮想化の進化は止まらない!VMworld 2012レポート 第3回

「仮想化ワークロードは90%へ」の背景とは?

基幹業務もビッグデータも仮想化されるワークロード革命

2012年08月29日 06時00分更新

文● 渡邉利和

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

VMworldの基調講演を行なったVMwareCTOのスティーブ・ハロッド氏は、従来仮想化しにくいと考えられていたワークロードの仮想化対応について言及した。特にビッグデータ分野ではHadoop環境の仮想化プロジェクトのデモも披露された。

さまざまなワークロードへの対応強化

 先に新CEOのパット・ゲルシンガー氏が「仮想化ワークロードが90%に達する」という見通しを明らかにしていたが、ハロッド氏はこれを受けて、従来は仮想化しにくいと考えられていた基幹アプリケーションや高負荷処理に関しても仮想化が進捗していることを紹介した。たとえば、マイクロソフトのExchange ServerやSharePoint Server、SAPやOracleのアプリケーション群などは基幹業務を支えるアプリケーションであり、ユーザー企業としても仮想化には慎重だが、「全ワークロードの90%が仮想化される」という見通しの裏にはこうしたアプリケーションも仮想化されていくとの自信があってのことだ。

新たに仮想化段階に入りつつある各種のアプリケーション。Hadoopのシンボルキャラクターである象が登場している

 さらに、ビッグデータ処理などの仮想化に向けた取り組みも進んでいるという。たとえば、Hadoop環境を仮想化ワークロードとして動的に増減させるプロジェクト“Serengeti”などのデモが披露された。夜間など他の業務の負荷が軽いときにHadoopのノードを増やし、まるでかつての夜間バッチのような手法で遊休リソースを活用して大量データ処理を行なう、というものだ。やっていること自体はさほど目新しいものではないが、ビッグデータ処理のような高負荷処理も仮想化環境で問題なく実行できる、という点がポイントだろう。

基調講演に登壇したVMwareのCTO、スティーブ・ハロッド氏

DynamicOpsは?Niciraは?買収案件の紹介

 また、ハロッド氏は最近の買収案件についても紹介し、同社の“Software-Defined Datacenter”戦略とどのように組み合わせられるのかを示した。SDNの分野で話題になっているNiciraの買収は開催直前に完了したとのことで、現段階ではまだ詳細発表には至っていないが、先に獲得済みの運用管理関連のDynamicOpsと合わせ、Software-Defined Datacenter戦略の中で“Multi-Cloud World”を実現するためのツールとして活かされていくことになる。こうしたコンセプトが正面から取り上げられるようになったのは、同社のクラウド戦略が現実的なレベルに成熟したことの表れでもあるだろう

最近買収したDynamicOpsとNiciraが同社のSoftware-Defined Datacenter戦略の中で担う役割

 これまで、同社のクラウド戦略は当然ながら同社のインフラやツールの組み合わせによって実現するという前提で進められてきたが、NiciraとDynamicOpsによって異なるクラウド環境との連携/統合をよりスムーズに実現できるようになる。“オープンコミュティへの積極的な参加”といった言葉も聞かれ、同社自身が現状に合わせて柔軟に変化しつつあることを感じさせる。

■関連サイト

カテゴリートップへ

この連載の記事
ピックアップ