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このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第25回

ガイガーカウンターの性能を試す! ソフトバンクスマホPANTONE 5

2012年08月22日 12時00分更新

文● 林 佑樹

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ガイガーカウンターだけじゃない!
エントリー機としての使い勝手がとってもステキ

 ガイガーカウンター搭載の部分だけが注目されているPANTONE 5だが、使い勝手の面を見ると、スマホ初心者をよく意識したUIになっており、エントリー機としても優れていると感じた。そのひとつがSHホーム。従来のホームスクリーンではなく、上下左右にアプリ一覧やウィジェットが配置された独自ホームで、操作感はフィーチャーフォンに近い。

 また、目的も明確なので、Androidスマホに慣れていない人はこちらのほうが操作しやすいのではないだろうか。メモをしてカメラを使って、SNSに投稿するくらいの操作であればSHホームのほうが快適だった。

SHホーム。スマホに慣れている人ほど「使いにくい」だとか不満を感じてしまうのだが、操作感はとてもいい

ウィジェットは並べているだけに近いので、実用性には乏しい。カレンダーや線量計など、すぐ見てわかるデータを配置しておくのがいいだろうか

SHホームがわかりやすいのに対して、設定画面はいつものAndroidだ。少し残念

こちらは通常のホームスクリーン。やっぱりいつものAndroidだ

 そのほかのプレインストールアプリを見てみると、セキュリティについてはマカフィー製のセキュリティーアプリに加えて、Internet SagiWallが用意されている。これはフィッシング詐欺サイトに特化したフィルタリングアプリといったところで、危険度の高いサイトへのリンクをタップした瞬間に警告画面を表示してくれるステキなアプリだ。

 もうひとつ便利だと感じたのは「どこでもコピー」。通知パネルから起動するもので、カンタンかつ確実に文字のコピーが行なえるのが特長。操作方法もコピーしたい場所タップするだけとスムーズだ。

「どこでもコピー」は通知パネルから起動する。しばらく存在に気がつかなかったのはナイショだ

コピーしたい部分をタップすると、アプリ側が自動的に範囲選択をしてくれる。意外と精度が高く、微調整をしなくても済むことが多かった

インカメラは弱いがアウトカメラの写りはグッド

 アウトカメラは490万画素、インカメラは30万画素。CMOSカメラで裏面照射型ではないぶん、暗所には弱いが、シャープ製のカメラUIは設定をいじりやすいため、撮る楽しさを手軽に感じられる。また、ロック画面からカメラを直接起動した場合は、最短0.4秒で起動する「ON速起動」機能があり、すぐに撮りたいシーンにも対応している。なお、同機能は最短0.4秒というものの、実際にはCPUやメモリーの使用状況もあるため、実際には0.8秒くらいだ。ともあれ「カメラの起動が遅い」とは感じにくい。

撮影中に細かい設定を行なえる。項目は多いので、まずは使う機能からしっかりと覚えていくといい

撮影画面のUIはシンプルにまとまっている。写真は魚眼カメラのもの

シーン設定はイメージサムネイル付きなので、効果がわかりやすい。作例で後述しているが「料理」の性能はいまいち

 カメラ機能を見てみると、自動明るさ補正や手ぶれ補正のほかに、シャッター設定やホワイトバランス、顔検出、ISO感度など豊富に用意されている。またシーン設定には人物や夜景、風景といったモードがあり、よくわからない場合は、その機能を使うだけでもいい。そのほか、連写カメラに魚眼カメラ、ミニチュアライズカメラ、パノラマカメラを搭載して、人気のカメラアプリ機能を押さえている。

順光の状態で撮影したもの。露出補正はフラットにした状態だと、やはり光がふんわりしてしまう。自動明るさ調整をオンにしておけば回避されやすい

露出補正で少しマイナスにしてみたもの。筆者好みの色合いになって大変よろしい

意外と室内の逆光シーンでは安定した写りを見せてくれた

こちらも室内の写真。これくらいの暗さであればノイズもあまりに気になることはないだろう

逆光問わず、晴天下では露出補正をマニュアルにして-0.5~-1.0EVにしたほうがいい感じの絵作りをしている。このあたりは一眼レフと同じノリになっている

シーン設定機能から「料理」を選んで撮影してみたもの。店内環境光は白熱灯だったのだが、見事に赤みが消えてしまって美味しく見えない写真になってしまった。そのほか光を変えて撮影してみたが、いずれも美味しそうに見えなかった。ホワイトバランスを手動で調整したほうがいいだろう

いまどき30万画素のインカメラはちょっと厳しい

【まとめ】初めてスマホを持ちたいという人に最適

 ヘビーユーザー的には不満に感じる部分が多いのは事実だが、ほどよいスペックでまとまっているため、初めてスマホを使う人にピッタリだ。それほどSHホームが生み出す、フィーチャーフォン的な感覚が素晴らしい。また、サイズでいうと、国内では希少種になりつつある3.9型以下の端末なので、片手で操作したい人も要チェックだろう。

 ガイガーカウンター機能については、上記した通り、目安程度に留めたほうがいいだろう。「ひとまずの安心」を得るには申し分ないので、近くの公園で遊ぶ子どもが心配だという親御さんはチェックしてもらいたい。もちろん、そのときは用法を守って測定してほしい。

筆者紹介――林 佑樹

 フリーランスの編集・ライター、ときどきフォトグラファー。

 Xperia rayたんが、急にブラックアウトして帰ってこない機能を取得してしまったため、そろそろ機種変更の季節になりました。


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