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仕事と生き方を変える、著名人の意見第35回

目先の売上数字にこだわる前に

KPIを設定し、仕事を次につなげる

2012年06月18日 09時00分更新

文● 高城幸司

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 ※この記事は高城幸司氏のメールマガジン「トップ営業の「稼ぐ」発想法」(「ビジスパ」にて配信中)から選んだコンテンツを編集しお届けしています。

 「売上目標を達成しなくては」――営業を担当していれば日々感じるプレッシャー。しかし目先の数字に追い詰められるのではなく、売上達成のために大事な行動を定めて、こだわるべきだ。高城幸司氏がその方法を具体的に提示する。

売上目標が決まるプロセス

 会社によって、予算、ノルマ、チャレンジ目標と言い方は変わるかもしれませんが、営業にとって売上目標は避けられない指標です。

 ここで、あえて売上目標が決まるプロセスを一緒に考えてみましょう。そもそも全営業の売上目標を合計すると、

・会社の売上目標

とイコールになるはずですよね。ところが、これが合計しても合わない会社が大半。会社は全営業が売上目標を達成するとは思っていません。大抵の会社では全営業の達成率は100%を切るもの。そこで、

・全体の6割が達成したら全社の売上が達成するくらいで目標設定

している会社が大半。さらに各営業の経験や給料などを考慮して、

・営業1人当たりの生産性

をかんがみて売上目標は決まります。それなりに考えて決められている会社が大半ですよ。ただ、そうして振り分けられた売上目標は大抵の場合、

「達成は簡単ではない大変な目標」

である場合が大半。

 そこで売上目標を達成しなくてはとプレッシャーを日々感じることになります。

売上・利益を上げるための営業プロセスで大事な行動は?

 確かに営業として、それなりに売上を上げなければ会社に費用負担を強いてしまう後ろめたさを感じるかもしれません。ただ、ここでプレッシャーにつぶされてはいけません。営業の売上目標なんて、「自分が達成しなくても会社はつぶれない」と気軽に考えてくれた方がいいと思います。所詮は会社が勝手に決めた数字。これに追い詰められてしまうのはもったいないこと。さらに言えば、与えられた売上目標は一定の期間を過ぎればリセットされてしまいます。永遠に続くものではありません。目先の数字のことは意識せずに、それよりも、

《売上を達成するために大事な行動を定めて、それだけこだわる》

べきです。いわゆるKPIを定めて、行動するのです。

 KPIとはKey Performance Indicator の略で、目標を達成するため、行動やプロセスが順調に進んでいるかどうかを点検する指標。例えば、提案数とか訪問数とか、新規リストアップ数など取り扱う商品・サービスの特徴に合わせて設定します。

 普通の営業は「売上・利益目標をもって頑張る」もの。ただ、その売上・利益を上げるための営業プロセスで大事な行動があります。例えば、1か月の売上目標が500万円としましょう。それを達成するために、日々の行動を振り返ると、

  • 見積もりを15件は提出する必要がある
  • サンプル商品を50社に発送する必要がある
  • 新規訪問を30社は行う必要がある

と500万の売上をつくるための先行指標が必ずあるはず。それを見つけて売上以外の行動目標=KPIにするのです。

 こうすると上司と部下の会話は、

「今月は幾ら売れるの?えっ、100万しか売れない。何やっているのだ!」

といった目先の売上だけのものから、

「今月の売上が厳しいのはわかったけど、来月に向けての仕込みはしているのか?KPIに決めている見積書15件の提出はやれているかい?そうか、それはクリアできているのなら、来月から期待が持てそうだ。頼むぞ」

と次につなげる仕事ぶりも含めたものになるはず。出来れば、社内の営業部単位で目先の目標だけでなくKPIを設定してください。ただ、営業1人の力でそこまで改革は難しいかもしれません。ならば、個人の業績を管理するために活用してみるといいのではないでしょうか?このKPIを定めたら、

「今月は20件訪問することにしていたのに、どうして出来なかったのだろうか?解決方法を考えてみよう」

と行動を検証して対策を講じることを繰り返していれば、結果はおのずとついてくるはずです。それでも結果が出なければ、

  • KPIの指標が間違っている
  • そもそも売上目標が高すぎる

のどちらかです。目先の売上数字が上がった、上がらないで一喜一憂するのは、意味がないくらいに思った方がいいのではないでしょうか?

【筆者プロフィール】高城 幸司

 1987年同志社大学文学部卒、同年、株式会社リクルート入社。社内の売り上げ記録を数々打ち立て、6年連続トップセールスに輝く「伝説の営業マン」新規事業を数多く立ち上げ、営業現場で活躍。起業・独立情報誌『アントレ』を創刊。編集長も務める。2005年にリクルート社を卒業。現在は人と組織のサポートを年間100社以上実践している。著書は50冊以上。「営業マンは心理学者」「トップセールスのフレームワーク」など多数。

 「ビジスパ」にてメルマガ「トップ営業の「稼ぐ」発想法」を執筆中。

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