日本通信のb-mobileは
ドコモ網を利用したいろいろなSIMを用意する
b-mobileには多数のサービスがラインナップされている。今回紹介する中では、大きく「イオンSIM」「カメレオンSIM」「ヨドバシSIM」「amazonSIM」に分けられる。回線速度は低速ながらも料金が格安のものから、高速回線だが、安いぶん一定の通信量まで、というプリペイドタイプまでいろいろある。いずれもSIMカードのみの販売だ。
Android端末とモバイルルーターも販売しているが、キャリアで用意されている月々サポートのような割引キャンペーンはないため、ドコモ端末やSIMロックフリー端末用に入手している人が多い。
イオンSIMは3種類で低価格路線が魅力
まず、スーパーマーケットのイオンで契約できる、通称「イオンSIM」はドコモのFOMA網を利用した、データ通信専用のSIM。下り/上りの速度制限があり、データを圧縮して体感速度を上げるWebアクセラレーターが強制といった制限があるものの(Webアクセラレーターの解説はこちら)、速度によって3種類のプランが選べて、しかも非常に低価格だ。
まず、最も安価な「b-mobile SIM プラン・A」は月980円と激安。ただし、通信速度は下り上りともに100kbps。Webアクセラレーターも強制という制限がある。つづく、「b-mobile SIM プラン・B」は速度が下り上りとも400kbpsとなり、月2980円。
最後に最も高速な「b-mobile SIM プラン・C」は、下り/上りともに速度非公開になっているが、FOMAハイスピードの最大値がベストエフォートになっていると思われる。なお、Webアクセラレータも強制ではない。
通信量による制限だが、当日を含む直近3日間の合計が300万パケット(360MB相当)以上、もしくは1ヵ月間の合計が1000万パケット(1.2GB相当以上)を超えると、通信速度を制限する場合があるとしている。
なお、イオンSIM(後述するカメレオンSIM、ヨドバシSIM、amazonSIMについても同様)の料金の支払いはクレジットカードのみなので注意しよう。
- プラン・A
下り最大100kbps/上り最大100kbps。月980円と安いのが魅力で、メールなどのテキストベースのやり取りならば問題はない。また、画像はwebアクセラレーターが強制になっており、サーバー側で圧縮されたものが表示される。そのほか、VoIPやyoutubeなどの動画も視聴できない - プラン・B
下り最大400kbps/上り最大400kbps。月2980円で、ウェブブラウズなど少し重いこともする人向け。ただし、Webアクセラレーターは強制なのでテキストサイトを中心に閲覧になるだろうか。価格としては、他のサービスと比較すると少々選びにくい。緊急用回線としてもプラン・Aに軍配があがる - プラン・C
下り/上りともに通信速度は非公開。Webアクセラレーターも強制ではなく、月4980円。規制らしい規制もないため、電話はケータイ、スマホはデータ通信オンリーという人向け
高速な「Xi」も利用できる
カメレオンSIMは3つのチャージから選ぶ
カメレオンSIMは、回線はドコモのXi網による高速通信が利用できるSIMで(もちろんXiエリア外ではFOMA網も利用可能)、最初にSIMを購入したのちに、3つのチャージプランから契約を追加する形だ。
最初に購入する「b-mobile4G カメレオンSIM 標準SIMパッケージ 高速定額」(microSIM版もあり)は5800円。このSIMで利用可能な3GBを使い切るか、21日間の有効期間を経過したあと3つのチャージプランを選んで継続利用していく。
チャージプランは下で紹介している3コース。「U300定額」は、下り/上りともに最大300kbpsで、データ通信量制限は特に無し。30日間利用可能で2480円。「高速定額」は5400円で、速度制限はなく、データ通信量が5GB。利用可能期間は最大30日間。「Fair 1GB」は8800円で、通信量は1GB、120日間利用可能。
チャージはすべてオートで(オートチャージを停止することも可能)、残データ量が100MBを切った場合か、有効期間終了2日前に自動的にチャージが行なわれる。そのため、1ヵ月の間に数回チャージされる可能性もあり、自分の使い方と通信量をしっかり把握しておく必要がある。
とはいうものの1ヵ月で5GBの通信量は、動画サイトを見まくったり、仕事で頻繁に大容量のファイルをやり取りしたりといったことをしなければ、なかなか使い切るものではない。なお、SIMカードサイズには標準のものと、microSIMの2種類が存在するため、最新のスマホでも問題なく使える。
- U300定額
下り最大300kbps/上り最大300kbps。価格は30日間で2480円。利用可能データ量の制限、通信速度規制はない費用対効果に優れるサービスだが、Webアクセラレーターが強制なので、どちらかと言うと文字ベースのやり取りが中心で、頻繁に画像を見ない用途向き。また、VoIPと動画サイトの視聴はできない。 - 高速定額
5400円。下り最大75Mbps/上り最大25Mbps。利用可能データ量は5GBまで、有効期限は30日間、通信速度規制ナシで。動画やファイルのやり取りが多い場合や、長期間の出張時のおともにも便利。 - Fair 1GB
8800円。下り最大75Mbps/上り最大25Mbps。利用可能データ量は1GBまで。一番高価だが、有効期間は120日。巨大ファイルのやり取りがなく、ウェブブラウジングはたまにする程度、メールチェックが中心の利用であれば、120日間フルに使うこともできるだろう。そのときの1ヵ月あたりのコストは、U300定額よりも安くなる。
この連載の記事
-
第3回
デジタル
最新のモバイルルーターが激突! 都内+αで速度テスト! -
第1回
デジタル
LTEやWiMAXは速い! 最新高速モバイル通信を完全チェック -
デジタル
4G時代のモバイル通信回線選び - この連載の一覧へ