前回は「ウルトラブックとはなんぞや?」について解説したが、今回は、2012年春までに国内発売されたウルトラブックの(ほぼ)すべてをカタログ形式で紹介してみよう。
AV機器メーカーならではの高音質プレーヤーソフトが付属
オンキヨー DR6A-US31C7
「DR6A-US31C7」は、オンキヨーのウルトラブック第1弾となる製品で、直販サイトの「ONKYO DIRECT」で販売展開される。
CPUには、2コア4クロックのIntel Core i7-2637Mを搭載。動作クロックは1.7GHzで、Turbo Boostで2.8GHzまで上昇する。ノートPCとしては高速なCPUであり、メモリーも4GBが搭載されていることから、パフォーマンスに関して不安はない。
ストレージに128GBのSSDを搭載するため、ディスクアクセスも高速。快適なウルトラブックライフを満喫できるスペックである。ストレージ容量が少なめなので、別途外付けHDDなどで補強するとより快適に使えるだろう。ディスプレーは14型で解像度は1366×768ドット。サイズは窮屈感もなく快適だが、解像度はやや低めで複数のアプリを同時に並べて使うにはやや手狭に感じるかもしれない。
本体サイズは幅332×奥行き228×高さ15.8~19.3mmと非常にスリムだ。重量は約1.69kgで、バッテリー駆動時間は最大約8.6時間が確保されている。
注目ポイントは、メディアプレーヤー「PureSpace MUSIC」の搭載。これは、音声信号をサウンドデバイスにダイレクト送信することで、音質劣化を防ぎながら音楽再生することが可能なオンキヨー製のプレーヤーソフト。パソコンをミュージックボックスとして活用したいなら、一考すべきだろう。
基本構成モデル(8万8900円)のほかに、Microsoft Office Home and Business 2010プリインストールモデル(11万48000円)が用意されている。
DR6A-US31C7 | |
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型番 | DR6A-US31C7 |
CPU | Core i7-2637M(1.7GHz) |
メモリー | 4GB |
グラフィックス | CPU内蔵 |
ディスプレー | 14型ワイド 1366×768ドット |
ストレージ | SSD 128GB |
無線通信機能 | IEEE 802.11b/g/n |
インターフェース | USB 2.0×3、LAN端子×1、アナログRGB×1、HDMI×1、メモリースティックスロット/SDカードスロット |
サイズ | 幅332×奥行き228×高さ15.8~19.3mm |
質量 | 約1.69kg |
バッテリー駆動時間 | 約8.6時間 |
OS | Windows 7 Home Premium SP1(64bit) |
価格 | 8万9800円 |
圧倒的なモバイル性能をスタイリッシュな筐体に収めた一台
デル XPS 13シリーズ
デル「XPS 13」は、シルバー&ブラックカラーの高級感あふれるボディに、モバイル重視のスペックを満載させたウルトラブックだ。ボディーはアルミとカーボン素材を採用し、重量はわずか1.36kgに抑えたほか、バッテリー駆動時間も約9時間を実現している。モバイルメインでの活用も耐えうる数値で、外出先で使いまくるのに最適といえるだろう。
CPUはCore i5-2467M(1.6GHz)、メモリーを4GB搭載。ストレージも128GBのSSDを採用しており、ネットブックやモバイル特化型のノートPCとは比較にならない性能を実現。次世代のノートPC規格にふさわしいスペックといえる。
ディスプレーは13.3型、解像度は1366×768ドットと標準クラスだが、額縁の部分が狭いので、本体を開くとほぼ全域がディスプレーかのような印象を与えるだけでなく、本体サイズも13.3型とは思えないほどコンパクトにまとまっている。
ラインナップは「スタンダード」「プレミアム」「プラチナ」の3モデルが用意され、「プレミアム」はSSDが128GBから256GBに、「プラチナ」はさらにCPUがCore i7-2637M(1.7GHz)へとパワーアップされる。
XPS 13 | |||
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型番 | スタンダード | プレミアム | プラチナ |
CPU | Core i5-2467M(1.6GHz) | Core i7-2637M(1.7GHz) | |
メモリー | 4GB | ||
グラフィックス | CPU内蔵 | ||
ディスプレー | 13.3型ワイド 1366x768ドット | ||
ストレージ | SSD 128GB | SSD 256GB | |
無線通信機能 | IEEE 802.11a/g/n、Bluetooth 3.0 | ||
インターフェース | USB 3.0×1、USB 2.0(PowerShare)×1、Mini DisplayPort ×1 | ||
サイズ | 幅316×奥行き205×高さ6~18mm | ||
質量 | 約1.36kg(最小構成) | ||
バッテリー駆動時間 | 最大8時間53分 | ||
OS | Windows 7 Home Premium SP1(64bit) | ||
価格 | 8万9980円(最小構成) | 10万9980円(最小構成) | 12万9980(最小構成) |
圧倒的なコストパフォーマンスで差別化する一台
日本HP HP Folio13シリーズ
日本HPの「HP Folio13」シリーズは、コストパフォーマンス重視でお得感を全面に出したウルトラブックである。スタンダードモデル「HP Folio13-1018TU」の価格は5万9800円(執筆時点。現在は販売終了)とかなり安く、「話題のウルトラブックが欲しい!」というニーズに対してリーズナブルな選択肢となる。
コストパフォーマンス重視ではあるが、ウルトラブックの要件を満たしている以上、スペックが低いことはない。CPUはCore i3-2367M(1.4GHz)でメモリーも4GB搭載されているほか、ストレージも128GB SSDと、他製品と比較してもCPUのみ若干低めだろうか、という程度。ブラウジングやOfficeメインの用途であれば、十二分な速度が得られるだろう。
モバイル性能もバッテリー駆動時間が約9.5時間、重量約1.5kgと、軽量かつタフネスな部類に入る。さらにバッテリーユーティリティ「HPピークシフト」を搭載し、電力消費が厳しい時間帯のみバッテリー駆動、そのほかの時間帯は通常通り充電される。現在の厳しい電力事情に合わせたバッテリー活用スケジュールを組むことが可能だ。
ラインナップはスタンダードモデル「HP Folio13-1018TU」のほかに、パフォーマンスモデルとしてCPUをCore i5-2467M(1.6GHz)にパワーアップした「HP Folio13-1009TU」を用意。こちらの価格は7万9800円(執筆時点。現在は販売終了)。
HP Folio13 | ||
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型番 | HP Folio13-1018TU | HP Folio13-1009TU |
CPU | Core i3-2367M(1.4 GHz) | Core i5-2467M(1.6GHz) |
メモリー | 4GB | |
グラフィックス | CPU内蔵 | |
ディスプレー | 13.3型ワイド 1366x768ドット | |
ストレージ | SSD 128GB | |
無線通信機能 | IEEE 802.11/b/g/n、Bluetooth 4.0 | |
インターフェース | USB 3.0×1、USB 2.0×1、LANポート×1、HDMI×1、2in1メディアスロット(SD/SDHC/SDXC/マルチメディアカード対応) | |
サイズ | 幅318.5×奥行き220.2×高さ18mm | |
質量 | 約1.5kg | |
バッテリー駆動時間 | 約9時間30分 | 約9時間 |
OS | Windows 7 Home Premium SP1(64bit) | |
価格 | 販売終了 |
