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速くて便利! 実測でわかるモバイルデータ通信 第16回

むちゃくちゃ手軽にLTEを利用できる「カメレオンSIM」を検証

2012年05月10日 12時00分更新

文● 正田拓也

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Xiエリア内は快適でエリアの安心感はベスト

いずれのエリアもLTEのエリアであることを確認して計測した

いずれのエリアもLTEのエリアであることを確認して計測した

 b-mobile4G WiFi2はb-mobileの通信設定をデフォルトで持っているため、カメレオンSIMを挿入して電源を入れるだけですぐ使用できる(前述のとおり、無線LANのセキュリティーはかけたほうがいいが)。

下り通信速度の測定結果(単位はMpps)

下り通信速度の測定結果(単位はMpps)

上り通信速度の測定結果(単位はMpps)

上り通信速度の測定結果(単位はMpps)

 今回は都内中心部で速度測定を実施。念のため無線LANにWPA2によるセキュリティーをかけて使ってみた。その結果、下りでは最大7Mbps近い数値を記録した。これはあくまで速度計測サイトを用いて測ったものであり、b-mobileが確保している帯域のほか、速度測定サーバーまでのスループット値も大きく影響する。インターネットという特性から言っても実際には多少の増減があることは認識してほしい。

 今回の速度測定では最大でも約7Mbps程度となったが、たとえばウェブブラウザーで「測定」ボタンをクリックした後、すぐにデータが流れはじめるなど、ドコモのXiの特徴として言われていることがそのまま体感できた。

 上り速度はあまり速くないが、周囲がひらけた公園など、電波状態がよいと思われる場所では高速だ。特に大容量データのアップロードの際は、場所を選ぶと快適になるだろう。

 また、鉄筋コンクリート造の建物の奥でも問題なくLTEの通信ができる。地下鉄の駅構内でも圏外になることはなく、ビルの地下駐車場をはじめドコモの携帯電話(3G)が使える場所ならどこでも通信ができるという印象だ。

 他の高速通信専用サービスでは、エリアの問題に直面することもあるが、それがないことが安心できる点だ。

気軽な高速通信はもちろん短期利用にも最適

 エリアの不安なく高速通信をしたい場合は、ドコモのXiはおすすめなのだが、販売店で数時間足止めされる契約の煩わしさや、基本的に入らざるをえない2年契約などで躊躇してしまうユーザーも多いかもしれない。

 その点、カメレオンSIMならXiと同等のサービスが受けられ、契約不要ですぐに利用できる。SIMもただ購入するだけなので、必要になった時点で販売店に駆け込んで5分で店を後にすることもできる。

 領収書が販売店で発行されるので、ビジネス用途で回線を購入した場合でも、経費の精算が容易だ。そして使わなくなったとしても、最初に払った費用以外に負担はなく、放っておいても毎月の請求がかかることもない。

 端末も比較的自由でb-mobileの場合、ドコモのスマートフォンを使う場合はSIMロックの拒否対象とならない。機種変更などで余ったドコモの旧機種があれば、このSIMを使ってサブ回線として利用する方法もある。

 なお、b-mobileのSIMをドコモのデータ端末やスマートフォンで利用する場合は、b-mobile用の通信設定をするだけで使えるのだが、一部機種ではうまく使えない場合や制限が出る場合がある。特にドコモのスマートフォンでカメレオンSIMを使う場合、テザリングができない確率が高いので事前に確認はすべきだろう。

 わずらわしい契約不要でLTEの高速通信ができるカメレオンSIMとb-mobile4G WiFi2の組み合わせは契約に縛られたくないユーザーに最適。しかも、利用形態に合わせて自由な形で継続利用もできる。気楽に利用できるモバイル回線が必要なら、カメレオンSIMがその用途にピッタリだと思うが、いかがだろうか。

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