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MacBookも、もちろん……だけど

おすすめ高音質スピーカーKS-1 HQM(W)は、iPhoneやiPadと活用せよ

2012年02月10日 11時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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ピカイチの応用性を示す、光デジタル入力搭載

 こうした幅広い応用が可能になる理由としては、やはりKS-1 HQMがコンパクトなアクティブスピーカーでありながら、光デジタルとUSBという2種類のデジタル入力端子を持っているためだと言えるだろう。

 いくつかの連携方法がある中で、特に注目したいのはやはりApple TVとの連携である。特にKS-1 HQMをパソコンと直接接続するのではなく、テレビとつなげて使っている人にオススメしたい。

 接続方法としては、Apple TVの光デジタル接続を利用するのでもいいが(Apple TVは設定さえ済ませれば、モニターレスでも活用できる)、上に述べた2.と3.を組み合わせて、Apple TVからHDMIで出力した信号を、テレビの光デジタル出力を経由してKS-1 HQMに届けるという使い方でもいい。

 ネット動画や写真も楽しみたいというのなら、後者(テレビを経由してKS-1 HQMにつなぐ)方法がオススメだ。テレビ周りと寝室にそれぞれApple TV+KS-1 HQMを設置して、1台のパソコンに保存した楽曲を共有するといった複合技に取り組んでみるのも面白い。

 パソコンとUSBで接続し、HDD内に作成したライブラリーを高音質で聞く用途はもちろんだが、薄型テレビと接続して手軽に音質の改善を図ったり、オプション追加で省スペースな無線オーディオシステムや、iPhoneを初めとしたスマートフォン/タブレットとの連携も可能。光デジタル端子を1系統持っているだけで、懐が深く多彩な活用が可能になる。

もちろん高音質! 音楽に向き合っていける

 最後にiOSデバイスとの連携のまとめという意味で、iPad 2(およびPCのiTunes)を使ったハイレゾ音源の楽しみ方について言及しておこう。

 見た目のコンパクトさから忘れてしまいがちだが、KS-1 HQMはCD品質を上回る24bit/96kHzのハイレゾ音源に対応した本格的な音質を提供する機器である。

鉄の砂を充填し、800gもあるオーディオボードの上に置くインシュレータはハイカーボンスチール製

付属のACアダプターと電源ケーブルや内部の配線に利用されている線材も無酸素銅を利用するなど、厳選したものだ

 スピーカー内部にはDACと25W+25Wのデジタルアンプを内蔵。片手に乗るほどコンパクトでありながらズッシリと重い本体はまさに本格派。極太の電源ケーブルやデンマークの有名ブランド・ピアレス製のフルレンジユニットの採用(現在はTymphany社の1部門)など、各所にこだわりを感じさせる。

 その実力は、ネット配信などで入手したハイレゾ音源とCDをリッピングした音源の微細な違いをきっちりと描き分ける。余裕のあるアンプ出力も持つので、パソコンに保存した音源をUSB経由で取り出し、ニアフィールド(近接)で試聴する使い方でも、システムコンポの代替として部屋全体を音で満たす使い方でも満足のいく結果を示してくれるはずだ。

FLAC Player

 そして意外と知られていないことだが、iTunesで選べるApple Losslessもまた24bit/96kHzのデータを扱える。また、iPhone用のアプリケーションとして、FLAC形式のファイルを再生できる「FLAC Player」(840円)も提供されている。

 残念ながらiPhone 4Sでは96kHzでの出力ができない(再生は可能)ようだが、iPad 2ではFLAC Playerはもちろん、標準の「ミュージック」アプリでも、ハイレゾ音源の取り扱いにも対応している。ハイレゾ対応まで考えると現状、最有力の選択はiPad 2とも思えるが、今後登場するiPhone 5やiPhone 4S自体のバージョンアップなどで、ハイレゾ対応に対する動きが出てくることを期待したい。

 FLAC形式は、クリプトンが提供しているHQM Storeを初めとして、高音質音楽配信サイトでは一般的なファイル形式。FLAC Playerなら、24bit/96kHzのハイレゾ音源にも対応するので、機会があればぜひ試してもらいたい。

 iPhoneやiPod touchに保存したMP3/AACファイルを気軽に楽しむのはもちろんだが、高音質配信サイトで買ったデータをPCやから再生するのも面白いはずである。そしてiPhone、iPod touch、iPadなどさまざまなスマートデバイスの中で、iPad 2の存在感はきわめて大きい。

KS-1 HQMとiOSデバイスを組み合わせるなら、現状でiPad 2が最良の選択肢だ

 MacBookやiPhoneと親和性の高いデザインということで調べ始めた、KS-1 HQMとの連携方法だが、数日間試してみて、いままでにない発見があった。その過程で、身近でいい音を体験できる音楽環境、その中心に置くアクティブスピーカーとして、KS-1 HQMが優れている点も改めて認識できた。

 その根底には、オーディオメーカーとしての高音質化への取り組みとこだわった製品企画がある。もちろんKS-1 HQMの真価は、音楽の楽しさを引き出せる点にある。ソースが多様化する中、その出口となるスピーカーにはやはり気を配りたいし、KS-1 HQMはそのベストパートナーとなるはずだ。

結論 KS-1HQMの魅力は応用範囲の広さ、初心者からマニアまで!

 いまユーザーにとってもっとも身近な音楽再生機器はパソコンである。日本レコード協会が2011年2月に公表した資料「2010年度 音楽メディアユーザー実態調査」では、実に57.5%がパソコンで音楽を聴くと答え、ミニコンポの46.4%を大きく上回った。

 記事本文でも書いているように、KS-1 HQMは音楽再生機としても身近となったPCの音をよりよくするためのスピーカーとして開発された経緯があるが、その応用範囲の広さには改めて驚かされた。

高音質でコンパクトなデザインはもちろんだが、応用範囲の広さも改めて感じさせたKS-1 HQM

 テレビサイドに置いてもいいし、今回のようなスマートデバイスとの連携やネットワークオーディオ機能など、PCレスで使う用途にも柔軟に対応する。リッピング音源や配信、さらにはインターネットで提供されるさまざまなサービスへと、ソースが多様化するなかで、今後もその存在感は増していくはず。

 こういったマニアックな活用方法に対応しつつ、コンパクトなサイズなので、初心者がカジュアルに使える点も嬉しいところだ。大げさにならないサイズだから、ベッドサイドにさりげなく置くという使い方も可能。これなら、すでにパソコンデスクや、テレビサイドに置いて使っている人がもう1台買い足すという用途でも活躍しそうだ。

 新色のホワイトは質感が高く、生活にもうまくなじみそうなので、興味があるならぜひ一度、「KRIPTON Online Store」をのぞいてほしい。

編註:この記事では、アップルおよびクリプトンが正式にサポートしていない利用方法が一部記述されています。記事は編集部でテストした上で作成していますがすべてのユーザーに対して動作を保証するものではありません。また、動作環境や機器間の相性、今後のアップデートなどで、機能が利用できなくなる可能性もあります。この点をご理解いただき、自己責任でお楽しみいただくようお願いします。(2012年2月10日)

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