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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第99回

多機能ドックでスマホやタブレットを活用する技

2012年01月24日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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iPad・iPhoneの音楽に飽きたらネットラジオを流す

 おしゃれなリビングやスタイリッシュなオフィスなどに置くなら、ドックのデザインも気にしたい。そこでお勧めなのが「K2」というイギリスのラジオメーカー、レボ・テクノロジーズ社が手がけるタワーオーディオシステム。「ザ・コンランショップ」や「バルスTOKYO」など、ハイセンスなセレクトアイテムを扱う店舗で販売する予定だ。

 K2は直方体のすらっとしたデザインで、一見スピーカーとわからない。iPhoneやiPadのサウンドを20W×2のフルレンジスピーカーとアコースティックバスレフポートで迫力満点に再生できる。日本やイギリス、アメリカなどに対応するマルチ電源ユニットを搭載し、もちろんiPadも充電できる。

スタイリッシュなK2。日本での販売はモダニティが手がける。サイズは幅106×奥行き106×高さ330mmで、実売価格は4万9350円

 ヘッドホン端子に加え、RCA出力や光出力端子を搭載。装着している端末からiPodビデオを出力したり、ハイパワーなオーディオシステムに出力することもできる。AUXを備えるので、Androidスマートフォンなどからライン入力も可能だ。

右側面にはヘッドホン端子とドックの開閉ボタンを備える

ドックを出したところ

 最大の特徴は、IEEE802.11b/g対応の無線LANと有線LANを内蔵している点だ。K2は単体でネットワークやインターネットに接続し、ネットラジオを再生することが可能。「FRONTIER SILICON」のラジオポータルに登録されている1万6000以上のラジオステーションから好みのチャンネルを再生できる。充電中のiPhoneやiPadの音楽を聴き尽くしてしまった時に重宝する。

 ラジオ用のアンテナも搭載しているのだが、これはイギリス向け。日本のFMラジオは周波数が異なるので利用できない。J-WAVEなどのラジオ番組を聴きたいなら、iPhoneアプリの「radiko.jp」を利用しよう。

上面に電源ボタンや操作ボタンが集中配置されている。置くの銀色の突起がラジオアンテナだが、日本では利用できない

背面には、光出力、有線LAN、RCA出力、ライン入力、電源端子を備える。一番下の穴は、盗難防止のセキュリティロック

 そのほか、WindowsやMac内の音楽ライブラリを遠隔再生したり、ネットラジオのSNS「Last.fm」を再生することも可能。とにかく格好良いデザインで高音質・高機能なK2は、約5万円という価格も、ニーズがハマれば十分にお買い得といえる。

iPadをセットして楽曲を再生。大音量にしても臨場感のあるサウンドを楽しめる。360度全体でリスニングできるのもいい

本体の液晶に楽曲データなどが表示される

Wi-Fiに接続する。「Wired」を選べば、有線LAN接続も可能

WPSボタンで接続できるほか、暗号化キーを直接入力することもできる

インターネットラジオは地域や音楽のカテゴリーから絞り込める

ネットラジオが再生される。HIP-HOPを流してみた

百花繚乱のAndroidスマートフォンに対応するドッキングスピーカー

 Androidスマートフォンは端末のサイズやmicroUSB端子の位置がまちまちなので、iOS端末と比べると汎用のクレードルがほとんど発売されていない。とはいえ、1~2年で買い換えるスマートフォンごとに専用のクレードルを購入するのも面倒という人もいるだろう。そんな人にお勧めなのが、Philipsの「AS351」だ。ほとんどのAndroidデバイスを装着できる“フレキシドック”を備え、充電や楽曲の再生が行なえる。

Philipsの「AS351」。サイズは幅271×奥行き130×高さ90mm、重量は約1.0kg。実売価格は1万6800円前後だ

 フレキシドックは端末に合わせて、まさにフレキシブルな調整が可能。microUSB部分を前後へ可動できるので、どんな厚みの端末でもセットできる。端子部分を180度回転させることも可能。端末の中央に端子がない機種のために、左右にスライドさせることもできる。たとえば、「MOTOROLA PHOTON ISW11M」は、microUSB端子が左側面の上部に配置されている。横位置で使うにしてみ、ずいぶん左側に位置しているのだ。しかし、付属のアダプタをつけて、左にスライドさせれば中央に装着できる。

端子部分は自由に動くので、様々な端末をセットできる

タテ型の端末をセットしたところ

 楽曲の出力はBluetooth経由。「無線とネットワーク」の設定から、簡単にBluetoothスピーカーとしてペアリングできる。接続の際のパスワード入力などは不要だ。つながってしまえば、後は楽曲を再生すれば音が流れる。コンパクトなサイズながら、音質は良好。小さい音量でも広がりを感じ、大きくしてもほとんどゆがまない。microUSBは充電用なので、操作時など端末を取り外しても再生が途切れることはない。

 ライン入力端子を備えているので、iOSデバイスを接続することもできる。その際、背面のUSB端子にケーブルをつなぎ、充電することも可能だ。

横型の「MOTOROLA PHOTON ISW11M」をセットしたところ。ラジオを再生している

背面には、ライン入力とUSB端子を搭載している

 多機能なドックでiPhoneやiPad、Androidスマートフォンを活用しよう。充電忘れも防げて一石二鳥だ。筆者なら、仕事場にiBowDock、リビングにiScamil、寝室にAS351、応接室にK2といった布陣で臨みたい。予算は、これから確保しなければ……。


筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。日経パソコンオンラインで「ビジネスPCテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「ポケット百科 GALAXY SII LTE 知りたいことがズバッとわかる本」(翔泳社)「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)。


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