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この記事が参考になる業種
- 雑貨/グッズ
- 文具/ステーショナリー
- 家具/インテリア
2004年、革小物専門店『Cカンパニー』の店主・佐藤明美さんは、ネットショップの運営体制を根本から見直す出来事に直面した。
ネットショップを始めて間もない会社が陥りやすい失敗に、人員体制の問題がある。注文が殺到してうれしい悲鳴をあげていると、発送作業が間に合わなくなるなど、これまでの人員体制ではまかなえない事態に直面するからだ。繁忙期における人手不足をどのように解消すればよいのか。どこのお店でも頭が痛い問題だ。
店主の意識を変えたスタッフとの関係
佐藤さんも例外ではなかった。『Cカンパニー』の場合、2003年頃、右肩上がりに注文が急増した時期があり、それを機に4人のパートスタッフを雇うことにした。シフト制で、1日2名に働いてもらい、商品の受注と発送を任せた。パートの人たちとも和気あいあいと楽しく仕事ができればいい——。そう思った佐藤さんだったが、その甘い気持ちが仇になった。
「たとえば、『もっとスピーディーに発送作業をしてほしい』と思っても、なかなか言い出せず、次第に、何かお願いしても『やれません』、『できません』と言われるなどということが増えていきました」
なぜ、このようなことになってしまったのか。最大の問題点は「店主の自覚が欠如していたから」と、佐藤さんは言い切る。
以後、佐藤さんの意識はガラリと変わる。店主としての覚悟ができたのだ。中途半端な態度は、かえってスタッフとの軋轢を生む。手綱を握る感覚を持つからこそ責任感も生まれるし、そういう店主にスタッフはついていきたいと思うのだ。それを、身をもって体感したのである。
Cカンパニー
http://www.rakuten.co.jp/ccompanystore/
- 運営会社:株式会社シーカンパニー
- オープン:2000年
- 従業員数:11名(うちネット通販事業専業2〜3名)
- 年商:非公開
ECサイトを2000年(前身は1959年創業)にオープンしたシーカンパニーが運営する革小物専門店。独自ドメインの本店と楽天に出店している。2012年には上海に進出予定。