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“ウソがない”からできる、強いコンテンツ (1/3)

2012年07月23日 11時00分更新

文●三浦たまみ

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集客に苦労し、多額の広告費を使ってリスティング広告を出稿したり、ショッピングモールに出店したりするECサイトは多い。しかし、そうした取り組みとは正反対といっていいアプローチで成功を収めているのが『北欧、暮らしの道具店』だ。「サイトのメディア化」という耳慣れない手法をどのように展開し、売り上げに結びつけているのか、運営会社クラシコムの青木耕平社長にお話をうかがった。(編集部)

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集客に苦労し、多額の広告費を使ってリスティング広告を出稿したり、ショッピングモールに出店したりするECサイトは多い。しかし、そうした取り組みとは正反対といっていいアプローチで成功を収めているのが『北欧、暮らしの道具店』だ。「サイトのメディア化」という耳慣れない手法をどのように展開し、売り上げに結びつけているのか、運営会社クラシコムの青木耕平社長にお話をうかがった。(編集部)

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『北欧、暮らしの道具店』トップページ。カラフルな商品の写真が整然と配置されている。どの写真も「生活空間の中にある風景」であり、商品だけを切り抜いた“カタログ写真”的なものがないのが特徴だ

この記事が参考になる業種

  • 雑貨/グッズ
  • 文具/ステーショナリー
  • ファッション/アパレル

 スウェーデン、デンマーク、ノルウェーなど北ヨーロッパ生まれの「北欧デザイン」と呼ばれる家具や雑貨は、シンプルでモダン、かつ、あたたかみのあるところや、品質が高く使い勝手がよいところなどが支持され、世界中で多くのファンを得ている。

 日本では、2006年に世界No.1の家具ブランド「IKEA」が再進出し、フィンランドを舞台にした日本映画『かもめ食堂』が多くの女性から支持を得るなど、北欧デザインはじわじわと浸透していった。

 百聞は一見にしかず――。2007年に開業したネットショップ北欧、暮らしの道具店で販売している北欧雑貨の一部を見てみよう。

 同店をのぞくと、写真のようなセンスの良い北欧雑貨がたくさん並んでいる。使用シーンがイメージできるので、「この商品があったら、毎日の生活が楽しくなりそう」という気持ちを喚起させる。

 しかし、注目してほしいのはここだけではない。

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サイトにはセンスの良い北欧雑貨の写真が多数掲載されている。例えば、日本の和食器とも相性が良さそうな、青色がきれいなお皿や器(左)、小鳥の形をしたかわいらしいクッション(中)、白樺の木を何層にも重ねて作ったまな板(右)

北欧、暮らしの道具店

http://hokuohkurashi.com/

  • 運営会社:株式会社クラシコム
  • 従業員数:7名
  • オープン:2007年
  • 年商  :2億2000万円

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