11月30日、F5ネットワークスジャパンはアプリケーションデリバリコントローラー(ADC)のハイエンドモデル「BIG-IP 11000」など新製品を発表した。
BIG-IP 11000は、アプリケーション高速化や障害復旧機能、事業継続性を高めるためのデータセンター間のデータレプリケーションを実現するという製品になる。ハードウェア圧縮利用時のスループットは16Gbpsで、SSDをサポートすることでキャッシュと重複排除の性能を改善している。
また、BIG-IP 11000とすでに発表しているBIG-IP 11050は、米国の政府機関などでの利用を目的とした「連邦情報処理標準(FIPS:Federal Information Processing Standard)」準拠の「HSM(Hardware Security Module)」をサポート。政府/医療/金融などのサービスを提供する組織・団体がSSL暗号化などのセキュリティに関して必要な要件を満たすという。FIPSへの対応を、サーバー単位ではなくBIG-IPファミリーに集約して行なうことにより、規格に準拠するために必要なコストを最大25%削減できるとしている。
加えて、BIG-IP 6900シリーズの新製品として高性能のSSL処理が求められるアプリケーションのサポートが可能な「BIG-IP 6900S」も発表された。
これらの製品は、8月に発表したBIG-IPの最新バージョン「BIG-IP v11」と組み合わせることで、拡張性の高いハードウェア/ソフトウェアのソリューションを通じてアプリケーションの配信、セキュリティ、サービスの高速化/最適化の機能を統合する。同社では、ハードウェアベース、またはハイブリッド型のアプリケーション配信アーキテクチャを通じ、ダイナミックデータセンターを実現するための柔軟な展開に向けた取り組みを強化するとしている。
価格は、BIG-IP 6900Sが1020万円、BIG-IP 11000が2040万円、BIG-IP 11000(FIPS準拠)が2465万円、BIG-IP 11050(FIPS準拠)が2465万円。販売開始は12月予定だ。