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西田 宗千佳のBeyond the Mobile 第80回

開発陣に聞く第1世代Ultrabook dynabook R631の秘密

2011年11月18日 12時00分更新

文● 西田 宗千佳

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dynabook R631

 今回は、前回レビューを掲載した東芝のUltrabook「dynabook R631」の開発者インタビューをお届けする。前回のレビューを読んでいただけるとわかるが、R631はUltrabookであるということを差し引いても、意欲的な設計のモバイルノートである。Ultrabook1号機に、東芝はなにを込めたのだろうか? 開発者インタビューから探ってみよう。

 今回お話しいただいたのは、以下の6名の方々である(以下敬称略)。

デジタルプロダクツ&サービス社 商品統括部ビジネスPC商品部 主務 高頭大昌氏

同主務 金子礼寛氏

デジタルプロダクツ&サービス第一事業部 国内企画・マーケティング部 マーケティング第一担当 参事 長尾俊介氏

設計開発センター デジタルプロダクツ&サービス設計第一部 第1担当 主務 古賀裕一氏

同 平井裕一氏

生産・調達センター グローバル資材調達部 細田雅和氏

モバイルを「一家一台以上」のパソコンに

 まずR631は、何時ぐらいから開発をすすめていた商品なのだろうか? 「Ultrabook」という規格ありきの製品と思われがちだが、東芝社内で検討を始めた時期は、意外に早い。ひとつのきっかけとなったのは「あの製品」だ。

高頭「東芝はもう10年以上前から、薄型・高性能なモバイルノートPCを手がけてきました。おかげさまで『dynabook R731』はヒットしましたので、さらに薄型・軽量を追求しようと考えました。やはり『世界最薄・最軽量』には挑戦しないといけません。そのため去年くらいから、いろいろと考え始めました。

 そこにタイミングよく、インテルのUltrabookの話がきたのです。実際、昨年末のデータを見ると、『MacBook Air』は価格を下げてから、販売量が大幅に伸びていました。この流れに乗ってUltrabookを出したいと、当社も準備を始めたということになります」

長尾「R731からの改善という意味では、R631も以前から続くイノベーションと同じ流れにあります。狙いとしては、高価格帯で進んでいたがためになかなか進まなかった『一家に一台以上』を実現すること。インテルのUltrabookも同様の狙いがありますので、メーカーとしてそこに賛同したのです。

 カテゴリーとしては新しいものを作り、対応する形となっていますが、モノ作りとしては“進化形”です」

高頭「弊社の基盤技術である小型化技術を使い、ビジネスユースでも負けないこと、全部搭載しても最薄・最軽量を目指したのが『R631』ということになります」

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