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タブレット人気の陰で、大幅に進化しつつあるタブレットPC

スレートPCが仕事を変える

2011年05月25日 12時49分更新

文● ASCII.jp編集部

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新しい提案が盛り込まれたスレートPC用アプリ

 最後にスレートPCの操作感を改善するアプリケーションや実際の応用例について紹介しておこう。

 Windows 7がサポートする、マルチタッチやジェスチャーによるユーザビリティーの向上はもちろんだが、「Metro UI」などスマートフォン的な操作感を導入することで、より使いやすい環境が整ってきている。

ExTOUCHの画面。右端のツールバーに収納されており、ワンタッチでランチャーなどよく使う機能がポップアップする。ビューアーとして片手で持って使う場合でも繁雑さがないUIを提供する

 例えば「ExTOUCH」(エクスタッチ)と呼ばれるサードパーティー製アプリケーション(開発:セカンドファクトリー)には、タッチ操作を快適にするアプリケーションランチャーや、右手の親指で簡単に操作できるテンキー入力(ソフトキーボード)などが用意されている。Ctrl+C(コピー)、Ctrl+X(ペースト)などのショートカット操作もワンボタンで実行できるなど操作感も上々だ。

ExTOUCHの各種設定画面。オンキヨーのKDDIモデルなどですでに採用例がある

 また「DocZoom」はPowerPoint文書をピンチやタッチ操作で簡単に表示できるビューアーアプリ。PPT文書について100%の再現性を持つほか、文書の検索も可能となっている。

 またシステムインテグレーターがスレートPCとセットで構築した事案の中には、HTML5やjQueryといったウェブ系技術を活用した「ゴルフコースの紹介コンテンツ」も登場してきている。こうした対話式のカタログというべきアプリケーションは、対面販売などでも便利だ。酒店であればワインカタログ、リフォーム業者では改装後のイメージから見積書の作成までを係員が顧客の言葉を聴きながら、成果を示しつつ作成していくことが可能になっている。

画像はキッチンのカタログに応用した例。タッチでシンクや色などのパーツを選んでいくと設置イメージが参照でき、見積書まで発行できる

こちらはワインカタログの例。酒店などで店員に銘柄を教育するのは時間がかかるが、こういったソフトを利用することで、客の好みに合った商品を的確に提示することができる

 ウェブカメラなどを内蔵する特徴を生かし、フランチャイズ店の棚管理を省力化する事例もあると言う。棚の写真を取り、印刷し、本部に送るといった面倒な手順が、住所と写真をスレートPCで入力し、手書きのコメントを加えて本部に送信するだけで済むようになった

破損状況を写真で報告したり、訪問先を地図で伝えたりと保険や訪問修理といった分野での応用も考えられている

 マイクロソフトではこれらのアプリケーションをDynamic CRMやShare Pointといった同社のサーバーアプリケーションと連携させることでより効果的な使い方が提案できると考えているようだ。

SharePointやDynamic CRMなど、サーバーソリューションと組み合わせることで、スケジュール情報を共有したり、外出先から社内のデータベースに直接アクセスして、販売状況をシェアするといった使い方も可能になる

 例えば、営業先での商談や在庫確認で社外からDynamic CRMにアクセスする際、立ったままの状態で簡単な数値や文字の入力ができればより迅速な対応が可能となる。また、SharePointを利用し、社内の企画担当部署と営業部署でフォルダーを共有すれば最新のプレゼンテーションデータを外出先でいつでも取り出すことが可能だ。

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