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録画マニアでも納得できる 充実の番組検索機能

テレビ録画と画質が並び立つ日立「Wooo L42-XP07」レビュー

2011年05月24日 11時00分更新

文● 折原一也 撮影●篠原孝志(パシャ) イラスト●shigezoh

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録画機能では番組検索の強化とダブル長時間録画
画質面は新開発のパネルとエンジンで色鮮やかな映像表現

 2011年7月の地上アナログ放送停波を目前に控えた今、先延ばしにしてきた家庭のテレビの“地デジ化”に踏み切ろうとしている人も多いことだろう。問題は次々と新モデルの登場する薄型テレビを購入する上で、どこに着目して選べばいいのか。答えはズバリ、録画機能と画質だ。

 日立から発売されている薄型テレビ「Wooo」は、そのなかでも高い画質、使い勝手に定評を得ている。今回は、5月中旬発売予定の最新モデルである「XP07シリーズ」に搭載された最先端の録画機能と画質を検証した。

筆者が見たい番組もすぐ見つかった
Woooの「さがす」機能

 日立Woooのユーザーでもある筆者だが、「XP07シリーズ」のリモコンを手に取ったところ、「さがす」という新しいボタンがリモコン中央に追加されていることに気付いた。実は、「XP07シリーズ」で注目の強化ポイントは、まさにこの「さがす」機能なのだ。

 「さがす」ボタンを押すと、新デザインの「番組をさがす」画面が開く。番組のさがし方には3つの方法がある。さっそく順に紹介していこう。

リモコン中央の「さがす」ボタンで「番組をさがす」画面に一発遷移できる。「XP07シリーズ」の録画機能は充実しているぶん、多用するので、独立したボタンが用意されているのはうれしい

頻繁に録画するジャンルや時間帯を分析
ユーザー好みの番組を抽出する「Woooおすすめ番組」

 1つ目は「XP07シリーズ」の新要素である「Woooおすすめ番組」。これは過去の録画や予約登録の傾向を「XP07シリーズ」が学習することによって、テレビが自動でおすすめの番組をピックアップしてくれるというもの。

 検出のアルゴリズムとしては、ユーザーが録画した番組のジャンルや時間帯、出演者情報を基に、ユーザーの好みを解析し、おすすめの番組をテレビが自動で推薦する。録画履歴の蓄積情報も確認できるので、“どんな情報を元にしておすすめされたか?”がわかる。

 たとえば、チェックし忘れがちな単発ドキュメンタリーを捕捉してくれるなど、学習が進めば進むほど思わずニヤリとしてしまうことも増えるだろう。

録画履歴から出演者、ジャンル、時間帯を日立独自のアルゴリズムでユーザーの好みを分析し、おすすめ番組を一覧してくれる「Woooおすすめ番組」。使い込むほど便利になっていく

録画履歴をどのように蓄積しているか、ひと目でわかる。録画した番組で出演していることが多いタレント一覧、そして横棒グラフでよく録画しているジャンルと時間帯が表示される。おすすめの理由がわかるので、番組のチョイスにも納得がいくというものだ


放送局からの推薦番組を1ヵ月先まで表示
流行を見逃さない「Gガイド注目番組」

 2つ目のさがし方は「Gガイド注目番組」。各放送局が推薦する番組を最大1ヵ月先まで表示してくれる。特番や人気映画の初放映といった、放送局からのおすすめ番組が詳細な内容とともに一覧できる。

 ネット経由ではなく放送波による配信で、ドラマ、ドキュメンタリーなどイチオシ番組の情報をジャンル別にチェック可能だ。

1ヵ月先までの各放送局の推薦番組情報が並ぶ「Gガイド 注目番組」


あらかじめ登録しておいたキーワードやタレント名で
見たい番組を自動的に録画する「キーワード自動録画」(※1)

 3つ目の「キーワード自動録画」は、番組検索と自動録画を一体化した機能と考えるとわかりやすい。Woooの番組検索は実は以前からキーワード、ジャンル、検索対象となる放送波など詳細をカスタマイズできたのだが、それを新デザインのGUIの採用に合わせて自動録画対応へと拡張している。

 使い方としては、キーワードに「新番組」も条件に指定できるので、『ドラマの新番組はとりあえず押さえておこう……』という使い方ができる。『海外でプレイする日本人サッカー選手の情報は、地上波はもちろんBSも110度CSデジタルも全部チェックしたい』というときも、一度セットしておけば効率的に録画できるのがいい。

 タレント名は「出演者」の欄から選べる。ただし、登録されていないケースもあるだろう。たとえばバラエティーの出番も増えたマルチタレント系の声優なら「出演者」から選べるが、深夜アニメに出演している大半の声優は登録されていない。こういった場合は「キーワード」として名前を直接入力できる。

 コツとしては、たとえばサッカーであれば、選手名だけでなくチーム名、もしくはブンデスリーガやセリエAといった単語も付け加えておくと、グッと精度が上がる。他にもスポーツ選手をキーワードとして登録しておくと、夜のニュースで時々ある密着特集まで押さえてくれたりもする。かなり賢い印象だ。

「詳しくさがす」では、出演者やジャンルなどのキーワードに該当した番組を自動録画してくれる

有名どころのタレントは出演者一覧から探す。ない場合はキーワードとして直接入力が必要だ


※1:条件により録画が実行されない場合があります。残りのHDD容量によって、自動録画で録画された番組が優先的に自動で消去されることがあります。

地デジ3チューナー搭載でダブル長時間8倍録画(※2)が可能
気になる番組は迷わず録画すべし!

 「XP07シリーズ」の使い勝手の良さとして、録画の基本性能にも注目すべき点がある。「XP07シリーズ」はBS/110度CSデジタルチューナー2系統に加えて、地デジチューナーを3系統搭載している。そのため、すでに2番組を同時に録画している最中であっても、もう1系統余っているので、自由にテレビを視聴できるのだ。

 地デジチューナーが3つもあっても、必要なシチェーションは少ないのでは? と思う人もいるかもしれないが、自動録画を駆使しているとそうもいかなくなる。特に筆者はBS/110度CSデジタルの番組は1週間分まとめて予約を入れてしまうので、放送日時の感覚があまりなく、裏の地上波で何を録画しているかを忘れてしまっていることが多い。

 結果、気になる地デジの番組があるにもかかわらず、録画分でチューナーが埋まっていて視聴できず、地団駄を踏むという経験が一度や二度ではない。それゆえ2番組録画中でも、ライブ視聴用に1系統余裕が出る“地デジ3チューナー”は大歓迎だ。

※2:BSデジタルハイビジョン放送(24Mbps)録画時。TSモードとTSX8モードの比較。
長時間録画モードにするほど画質は劣化します。

2番組同時にAVC録画できるから
録りたい番組が重なっていても大丈夫

 「XP07シリーズ」では「キーワード自動録画」機能が新たに搭載されていることもあって、最大で何時間録画できるのかは気になるポイントだ。録画時間が少ないと、せっかくの機能も十分に活かせない。

 その点、「XP07シリーズ」は「ダブル長時間録画」を実現している。これは、2番組を同時にAVC録画できるというもの。ハイビジョン放送を通常の8倍録画できるTSX8モードなら、最大約256時間も録れる計算だ(※3)。また、録画容量の増設に用いるカセットHDD「iVDR-S(別売)」が使えることも、録画マニアにはうれしい。

「XP07シリーズ」は地デジ3チューナー搭載。そして地デジを鑑賞しながら、別の地デジ2番組をTSX8モードで同時に録画できる「ダブルで長時間8倍録画」を実現


※3:長時間録画モードにするほど画質は劣化します。録画時間は目安です。

録画した番組の分類や整理することも簡単だから
たくさん録画してもすぐに目的の番組にたどり着ける

 録画番組を一覧表示する「見る」画面も「XP07シリーズ」で一新された。録画番組を番組名やジャンルなどで分類するほか、自動録画で録った番組はブルーで強調表示するので、見たい番組が素早く発見できる。ダブル長時間録画と組み合わさったことで、録画機能をより使い倒せる仕様になったと言えるだろう。

キーワード自動録画で録画した番組は青色で表示

 また、録画した番組を家族で楽しむためのネットワーク機能も、前モデルから引き続いて自由度の高いものとなっている。

 LANを経由し、「XP07シリーズ」を含めた対応機種間で録画番組を相互に視聴できるDLNAサーバー/クライアント機能を搭載(※4)。「XP07シリーズ」で録画した番組は、HDDを内蔵したWooo同士はもちろん、DLNAに対応したテレビやパソコン(※5)でも楽しめる。

 これによって、「録画はリビングに設置した『XP07シリーズ』に任せ、視聴は家族それぞれの部屋にあるテレビやパソコンを使う」「家族がリビングの『XP07シリーズ』で視聴しているので、録り貯めた番組は自分の部屋で見よう」といったことも可能になる。

※4:DLNAを使用するには、DLNA(DTCP-IP)対応機器とルーター/ハブ経由での接続が必要です(別売)。

※5:市販のパソコン専用ソフトウェアが必要です。録画したアナログ放送は配信できません。DTCP-IP非対応のDLNA対応機器では再生できません。

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