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3Dビジネスフォーラム2010

今後の3D市場のビジネスを探るセミナー企画展

2010年11月16日 09時00分更新

文● 遠竹智寿子

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150年に渡る3Dの歴史に触れる

 「3D」の歴史は150年も前にさかのぼれる。日本でも幕末頃から、現代の3D映像と同じ仕組みを利用したステレオ写真が存在していた。当時の立体視写真から、現代の裸眼で見られる3D映像までの流れを見ることで、別の切り口からビジネス利用のヒントとなるものが何か生まれてくるかもしれない。

お馴染みの赤と青のメガネをかけて見る「アナグリフ写真」。100年前のパリ、中南米やアフリカの街角の様子、ロシア戦争時の日本軍、巨大飛行船Zeppelin号の爆破事故などの写真が展示されていた。白黒写真であったが、立体視で見るとそれだけで、その場の臨場感や没入感が全く違うと感じた

 以下の写真は3Dの第一期(1860~1930年)とも言える時代に考えられたもの。

明治後期に使われていたステレオ写真専用ビューア

中にはカラー写真もちらほらとある。これらデバイスやコンテンツは、サイメン 3Dプロデューサーの渡辺昌宏氏が「3Dの時代(岩波書店)」執筆のために収集したものという。世界各国にまだまだ歴史的な3Dコンテンツが埋蔵していそうだ

 これが20世紀半ば(1930~1960年)になってくると、エンターテインメントの一環として雑誌付録などに応用されてくる。青赤メガネが付属した雑誌を記憶している読者も多いだろう。

アメリカでは、1900年前半からステレオ写真ビューアが登場し、1950年頃には雑誌やおもちゃなど一般家庭で楽しむエンタメ的な利用が普及していった様子が伺える

興味深かったのは、ナビスコのおまけ。米国で、昨年ARを利用した野球のトレーディングカードなどをいち早く出していたのを思い出し、静止画→映像、ビューア→テレビ、PCや携帯、メガネ→裸眼と技術が発展する中で、使われ方に関しては当時と似た流れを感じた

 そして現代の3D技術は、AR技術(拡張現実)や医療や設計など、さまざまな分野での応用が進んでいる。

3次元造影フィギュア(株式会社M.I.Cの参考出展。こうした新しい3D技術の応用は医療、教育などでの利用価値も注目されている

3Dテレビ以外にも、デジカメ(FinePix REAL 3D W3/富士フィルム)、ビデオアイウェア(Wrap920/VUZIX Corporation)、Webカメラ(minoru 3D/ピクモ)、など数々の3Dデバイスが“商品化”されている。デバイスの普及も含め、3DCGや3Dインターネット、あるいはAR(拡張現実)といった現代の3D技術が今後どうビジネスに展開されていくのだろうか

台湾のデルタ電子はコンテンツ制作も含め裸眼3Dデジタルサイネージを提供している

プロフェッショナル向けのリアル立体3Dモニター「True3D(レッドローバージャパン)」を使って、100年以上前のステレオ写真を再現し、体験できるコーナーも設けられていた

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