テレビ番組に字幕コメントを入れる「ニコニコ実況」が、自宅のテレビにつけられる。
そんなふれこみとともに発表されたのは「デジタルテロッパ」(EN-NL1068)。リモコンとセットになった、ゲームマシンのような小さな機械だ。9月上旬の発売で、価格は1万9800円(オンラインストアでは1万2525円のキャンペーン価格で提供)とやや高め。
できることはシンプルで、LANにつないだデジタルテロッパをテレビとHDMI接続すると、「ニコニコ実況」というテレビの実況中継をかぶせられる。本家・ニコニコ実況では、お笑い番組やニュース番組などへの「ツッコミ」がとても盛り上がっている。
「この10倍の値段はしてもいいと思います」
そう語るのは、開発元・エンティス社取締役の戸田英樹氏。エンティス社はもともとデジタルサイネージ(電子広告)機材のメーカーだ。電車でリアルタイムに流れる、ニュースや遅延情報。つまり、文字テロップを流す「テロッパー」だ。
テロッパーをSTB(セットトップボックス)のようにテレビにつけ、字幕を流すしくみはVHS時代にあったもの。だが、DVDが登場してからのデジタル時代、その存在感はなくなってしまった。現在はプリプロ、映像制作会社が使うくらいの技術だった。
その中で、法人向けテロッパーメーカーが、テロップに関する技術を集めて開発したのがデジタルテロッパだ。「サイネージ業界で、この値段で、このクオリティの機材がつくれるなんてまずありえない」という。