iPad 3GモデルにはGPS機能が搭載されている。「マップ」アプリは衛星写真を表示できるスパイグッズさながらの性能を持っているし、バッテリー駆動時間も長い(3G携帯電話網を介したネット利用時の場合最長9時間)。遠くへ遊びに行く際には、必ず持って行きたい。今回は、ビーチやボートなどで遊ぶときに、iPadを活用するレシピを紹介しよう(連載目次はこちら)。
カーナビ代わりに十分使える「マップ」アプリ
iPad標準の「マップ」アプリは、Google マップベースで機能的にはiPhoneと変わりないものの、画面が大きいので一覧性が高い。Google マップの衛星データは、駐車場に止まっている車の車種がわかるほどで使い勝手も上々だ。ナビ機能も徒歩や路線検索だけでなく、車にも対応している。古い車を使っていたり、レンタカーを借りたときに、カーナビが付いていないときに活用できるのだ。引っ越しなどでトラックを借りる際に重宝するので覚えておこう。
目的地の住所やランドマークを入力して、現在位置からの経路を検索。「出発」をタップするだけでナビゲーションしてくれる。とはいえ本格的なカーナビとは違い、音声で通知してくれたり、次の交差点のバードビュー表示などをしてくれたりすることはない。地図にラインが示され、「0.5km移動してから国道134号線を左折する」といった経路が表示されるだけだ。しかし、一般的なドライバーならこれだけでも十分運転できるはず。紙の地図帳を眺めながら経路を考えるよりは、はるかに手間がかからない。
今回はテストなので、助手席の人に持ってもらいながら操作したが、ひとりで運転している時は注意が必要。正規のカーナビと違い、運転中の操作が制限されないためだ。iPadの操作は必ず車を止めてからにすること。
GPSの精度は上々で、電波状態さえよければ地図の表示も滑らか。少なくとも関東での移動ではほとんど問題なかった。交差点の状態が心配なときは、拡大表示すれば車線や専用レーンも見える。
有料カーナビアプリの実用度はあなどれない
有料のカーナビアプリもたくさん公開されている。数千円するものや年間利用料金がかかるものもあるが、通常のカーナビを購入したり、地図を更新するコストを考えると、iPadごと買ってもおつりがくる。まだ数は少ないが、車載用キットも発売され始めている。現時点でも、iPadのキラーコンテンツになりそうな実用度で、将来アプリや周辺機器が充実すれば、専門カーナビのシェアを奪いそうな予感がする。
オススメは機能充実の「いつもNAVI」
使いやすいのは「いつもNAVI」。年間2800円とiPadアプリとしては高額だが、カーナビとしては安すぎて不安なくらいだ。音声案内や、交差点での誘導、道を外れた場合のオートリルートなど機能が充実している。ネットワークにつながっていないと弱いiPadだが、探索ルートは本体内にキャッシュしてくれるので、電波が途切れてもナビを続行してくれる。ルート検索の際に、有料道路や直進道路を優先するかどうかを選択できるなど、柔軟性も高い。地図はゼンリンのカーナビデータと同じもので、40万件以上の施設情報から検索も可能。進行方向を上に向けて表示してくれるのも見やすくていい。ただ、内蔵コンパスを使っているわけではないので、ときどき表示が変になることはある。
"ねずみ取り情報"や渋滞/検問情報を知るには?
その他、オービスやねずみ取りの情報を地図上に表示する「オービスナビHD」(450円)や「日本オービスナビHD」(115円)、ユーザーがクチコミで渋滞情報や検問などの情報を交換する「早耳ドライブHD」(無料)、速度を計測できる「Speed Box Free」(無料)なども便利に使える。
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