カフェや電車の中などで、iPadを持っているユーザーを見かける機会が増えてきた。iPadは、四半世紀前に最初のノート型パソコンが登場したとき以来の革新的なデバイスだ。すでにiPhoneが普及しているので、手を出しやすい製品とはいうものの、何に使っていいのか、どう活用するのかがわからない人もいるだろう。そこで、本連載では、生活の中で実際にiPadを活用するツボを紹介する。持っている人は、ぜひ利用の幅を広げてほしい。持っていない人は、きっとiPadがほしくなるだろう。革新的な最新デバイスの割に、iPadは5万3280円~7万7280円と手ごろな価格がうれしいところだ。
第1回は、リビングでiPadを活用するツボを紹介しよう。家族も便利に使えるので、財布のヒモが固い奥さんを説得する際にも参考になるはずだ(連載目次はこちら)。
新聞/情報誌のテレビ欄代わりの使いやすい電子番組表
リビングでテレビを見ていて、チャンネルを変えたくなったときに、iPadが活躍する。今時のテレビなら、たいていは電子番組表機能を搭載しているが、機種によっては動作がもっさりしている。インターフェースがこなれておらず、一覧性が悪いこともある。有名どころの製品なら使いやすいものの、視聴中の画面を切り替えてしまうので、ほかに見ている人がいると邪魔になる。新聞や番組雑誌を見ればいいのだが、iPadなら無料アプリの「Bangumi HD」が使える。番組欄のために、情報誌を購入する必要はなくなるのだ。
「Bangumi HD」は、指定した地域や放送局の前後1週間分の番組を表示できる。ピンチ操作で自由に拡大縮小ができるので、番組表を一覧したり、番組の情報を表示するのも簡単だ。気になる番組の目星を付けてからチャンネルを変えれば、つまらないザッピング操作をしなくて済む。動作も軽快なので、普段使いの番組表として手放せなくなるはずだ。
CMに使われている曲を一発検索
CMには意外といい曲が使われているが、アーティストが出ているとは限らないので、曲名が探しにくい。そんな時は「Midomi SoundHound」の出番だ。アプリを起動したら、「Tap Here」ボタンをタップ。あとはiPadに数秒音楽を聴かせれば、アーティストやアルバム名、曲名などを表示してくれるのだ。テレビと距離が離れていたり、家族が他の作業で少々の音を出していても検索してくれる。マイク入力の検索なので、実は筆者はおもちゃレベルを想像していたが、精度が非常に高いうえ、レスポンスも早いので驚いた。
「Midomi SoundHound」は、無料版では毎月5回、600円の有料版「Midomi SoundHound ∞」では無制限に検索できる。5回分の権利を115円で購入することも可能だ。
ふとした疑問を瞬時に調べて確実な情報を得る
テレビを見ながら「この人、前に何のドラマに出ていたっけ?」とか、「ミグって何?」といった疑問が出たら、うろ覚えで変なことを口走る前に、即調べたい。普通にブラウザーで検索してもいいが、単なる調べ物なら「Wikipedia」を利用した方が手っ取り早い。その際、ブラウザーではなく、「iPad用のWikipanionアプリ」(無料版)、「iPad用のWikipanion Plusアプリ」(600円)のような専用のインターフェースを備えるWikipediaクライアントアプリだと素早く操作できる。
横画面では、目次や外部リンク、関連カテゴリーなどが左側に表示されるので、一番下までスクロールする必要がなく、ウェブサイトよりも使いやすい。履歴やブックマークも記録できるので、使い込んでマイ辞典に仕立ててもいい。わからない情報は即調べて、正確な知識をゲットする。習慣になれば、知見が広がるという大きなメリットが得られるだろう。

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