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ネットに生きる現代の匠“CTO・エンジニア”に聞く 第1回

nanapiワークスで投稿数の大幅拡充を狙う

ライフレシピで人生をハッピーに、ロケットスタート和田CTO

2010年10月06日 09時00分更新

文● 宇田川和成/TECH.ASCII.jp編集部

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ライフレシピ共有サイト「nanapi」について

生活を楽しく便利にするためのライフレシピを共有するサイト「nanapi」

── ロケットスタートが運営するnanapiについてお教えてください。

和田  何か生活で困ったときにnanapiに来て調べてくれるっていうスタイルがしみついてくれたらすごい嬉しいですね。

 今、レシピ数が3000前後なので、またまだ足りてはいません。もっと記事数を増やして、ここに行けば何かある的な(サイトにしたい)。前職の楽天の強みって実はそこなんですよね。行けば絶対売っている。そういう信頼感とか、強みっていうのをどんどん作っていきたいなと思っています。

── nanapiの“7”って何かこだわりはあるんですか?

和田  “7”っていうのをサイトのコンセプトにしようと思った時期があって、カテゴリーが7つだったりだとか、当時いろいろ考えたんです。

── サイトに7分で分かると謳われていますが。

和田  実際7分に縛られすぎると幅が狭まくなっちゃうなというものあって、7分のところはだんだん薄くしていっているとこです。

── ライフレシピの掲載基準は?

和田  基本的に全て人力でチェックしています。しかも、いいもの(良いレシピ)しか出していないという仕組みを導入しています。良いレシピ以外はnanapiの検索結果に引っかからないようになっています。

 ページ自体は作成と同時にでき上がりますが、動線が分かりにくくなっています。チェック後、承認したら、検索結果に出るなど動線が分かりやすくなるという仕組みです。承認しない投稿というのは、例をあげるとすると、ツイナビさんからは、ヘルプの一部をリンクとしてもらっています。そのためか、ツイッターと勘違いされる方はまれにいらっしゃいますね。そのような書き込みは、検索対象にならない仕組みになっています。

── nanapiを始める際に苦労などはありましたか?

和田  苦労と言うか、一番怖かったのはリリース直前ですね。ああいうライフレシピっていわゆる文章を投稿して、シェアリングするサービスっていうのは「Web2.0」って言われるサービスじゃないですか。

 nanapiは2009年にリリースしたんですが、2009年にWeb2.0的なサービスってどうなんだろう?って思ったこともありました。当時はiPhoneアプリとか、ソーシャルゲームとか言われていた時代だったので、時代遅れ感のようなものがでたら怖いなと当時思いました。ただ、それは杞憂で、問題なく、周りも温かく受け入れてくれたので、それはそれですごい良かったなと思っています。

── 今後の展開について?

和田  先日、「nanapiワークス」というサービスをリリースしました。記事に対して報酬を支払うというサービスです。1記事最低200円から、平均すると300円くらいですね。

 さらにnanapiに配信されてアクセスが増えていけばさらにポイントが加算されていく仕組みになっています。みんなが人気のある記事を書こうというモチベーションで書いてくれれば、書いた方はポイントが増えますし、こちらもアクセスが増えますしと……。

 nanapiワークス開始後、数日しか経っていません(取材した8月5日時点)が、1日の投稿数の記録が更新されました。このペースで投稿が続けば月間1000レシピ超えるかなと思います。

 今後は、nanapiワークスで記事を集めてnanapiのコンテンツをもっと充実させていったりとか、他社とのコラボレーション記事に露出させたりとかいうところをもうちょっと上手くやっていきたいですね。

インタビューを終え

 和田CTOは、特にプログラミングなどの技術に興味を持つことなくバンドとバイトの繰り返しという普通の学生生活を送り、数年後にはCTO就任という経歴の持ち主。

 しかし、卒業後は楽天でインフラ系スキル。その後、ロケットスタートCTOとしてシステム開発にあたるなど、学生時代の和田氏からは想像できないようなキャリアパスを歩むことに。「自分でもよく分からないですけど、技術に縁があって……」と謙遜する和田氏には今後のnanapiがロケットスタートで突き進む道が見えているようであった。

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