少し慣れがいる書き心地
実際に書いてみたときの印象は、よく滑る紙だった。スマートフォンをタッチパネルで操作している感覚に近い(スマートフォン未経験の場合は、ガラス面にキャップをつけたままのボールペンで文字を書く感覚に似ているので試してほしい)。またニンテンドーDSの下画面に文字を書き込んだことがあるのなら、その感覚と思ってもらいたい。
思った以上に滑るため、電話を取りながらメモを素早く済ませようとすると、まず読解不可能な文字になりやすく、一画を書き終えたあと、意識して専用ペンを少し持ち上げて、次へと進んだほうが安定した文字を書きやすかった。
といっても、さすがに細かい文字や長文には不向きなので、あらかじめ、会議なら「会」や「MTG」といった短くて細かくならない文字列でメモしておくといいだろう。またよくある日時のメモについては、以降で解説するが、ToDo機能を利用することで補える。
ToDo機能の使いこなしで真価を発揮!
単純なメモツールとしてみると、正直なところ「マメモ」は微妙だ。デジタル化され、99枚のメモが作成できるとしても、やはり解像度の限界はいかんともし難い。しかし、ToDo機能が用意されており、その機能を上手く利用することで、紙のメモよりも精度の高い卓上メモアイテムに進化する。
誰しも経験があると思うのだが、電話越しに待ち合わせ場所を聞いて、紙にメモを取ったが、そのときたまたま立て込んでいて、微妙に読みにくい文字で「これは1か7か? 5じゃなくて8じゃないこれ?」というイベントに出くわしたことはないだろうか。またメモを目の前に貼っておいたにも関わらず、予定時間が過ぎていたなんてこともあるだろう。
「マメモ」にはToDo機能が備わっており、メモを書いたあと、画面下のToDoアイコンをタップすると、アラームを鳴らす日時を決められる。メモとしてはワンアクション挟むため、少し面倒なのだが、その動作で一呼吸置ける。それもあって、しっかりと日時の確認をしやすい。
またメモとアラームはヒモ付けされているので、新しいメモを作成したあとでも、さかのぼって日時を確認できる。書き心地チェックの段階で、どうしたものかと思っていたが、さすがキングジム。上手く弱点を武器にしている。
ただ「マメモ」は短期的なメモに特化したほうがよさそうだ。紙のようにペタっと貼って常時視界に入れておくわけもなく、内容の部分的な修正もできないので、入力したあと変更がありそうなメモには弱い。
3日ほど使い込んでみたが、1日目のメモを探すのは大変で、ToDoの設定をしていないと何日のメモかもわからなかった。もちろん、トリガーになって思い出すメモもあったが、実用を考えると、1~2日以内のメモ&ToDo通知ツールとしての活用がオススメだ。出社したら、まずは「マメモ」に、その日の予定を書き込んでToDoをセットする。そこから始めてみるといいだろう。
最後に、詳細な仕様は以下の通り。なお、表中の電池寿命は1日10分間使用した場合(メモの読み込み50回、書き込み20回、ToDo設定ナシ)のデータとなっている。
「マメモ」仕様一覧 | |
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品番 | TM1 |
商品名 | 卓上メモ「マメモ」 |
税込価格 | 6279円 |
本体サイズ | 約102mm×93mm×36mm(縦×横×高さ) |
質量 | 約130g(電池含まず)/約166g(電池込み) |
本体色 | オフホワイト/ビビッドオレンジ/ダークグリーン |
タッチパネル | 抵抗膜式タッチパネル |
液晶 | モノクロ表示 |
メモ入力エリア | 3.08インチ(縦41.32mm×横66.54mm) |
解像度 | 159ドット×256ドット |
保存容量 | メモを最大99枚まで保存可能(ToDoメモ含む) |
言語 | 日本語/英語 |
電源 | 単4形アルカリ乾電池×3本、または単4形エネループ×3本 |
電池寿命 | 単4形アルカリ電池:約7ヵ月、単4形エネループ電池:約6ヵ月 |
付属品 | 専用タッチペン、取扱説明書(保証書付) |