このページの本文へ

牛肉を売るなら春菊を出せ――ある家電メーカーの挑戦 (1/5)

2010年07月12日 10時00分更新

文●小池 勉/コンテンツブレイン

  • この記事をはてなブックマークに追加
本文印刷

これまでサイト作成に関するいくつかのノウハウ、テクニックを紹介してきましたが、実際の現場では複数のノウハウを織りまぜながらコンテンツを作っていくものです。今回は実践編として、リアクション喚起、サイトストーリーを有効に用いたプロジェクトについて、(企業機密もありますから具体的な商品名などは書けませんが)私自身の体験を紹介していきましょう。


コンテンツをたくさん作っても、アクセス数が減る一方

 私は以前あるコンシューマ向け製品メーカーのサイトリニューアルに関わりました。ここでは仮にA社としておきましょう。A社は古くからWebサイトを立ち上げ、一般ユーザー向けに情報提供していました。商品情報を公開するサイトから各種プロモーションサイトなど、いろいろなサイトを用意していたのです。

 しかし、残念なことにアクセス数が伸びません。新商品を出したときなどは一時的にアクセス数が向上するのですが、全体としては徐々にアクセスは減少していました。A社のサイトマスターは、

  • 新製品発表に合わせてプロモーションサイトを立ち上げる
  • ユーザーと触れ合うためのコミュニケーションサイトを用意する
  • メールアドレスを登録してくれた人には、メルマガを配信する

などのいろいろな手を打っていました。私から見てもWebで提供している情報量は充実していたと思います。しかし「アクセス数」という結果が伴っていなかったのです。

 私がA社と関わったのはそんな時期でした。サイトマスターの方から「コンテンツを増やしても、全体のアクセス数は減少していく。何をすれば好転するのか」と相談を受けたのです。

前へ 1 2 3 4 5 次へ

この連載の記事

一覧へ

この記事の編集者は以下の記事をオススメしています